本場NYの「ブランチ」は朝から店に行列して思いきり酒を飲む!?

2/15(金) 16:44配信
テレ東プラス
「朝食(ブレックファスト)」と「昼食(ランチ)」を一緒にした食事形式として知られる「ブランチ」。日本では朝寝坊するなどしてゆっくりスタートした休日の昼食という認識も多いように思われますが、どうやらニューヨークではそんな消極的なものではなく、積極的に楽しむ一大イベントなのだとか? 気になる本場のブランチについて、本場のニューヨーカーに教えてもらいました。
ニューヨーカーにとってブランチは、単なる食事ではなくイベントのようなもの
今回「ブランチ」について教えてくれるのは、昨年9月原宿に日本一号店をオープンさせたNYのレストラン「バターミルク チャネル」のオーナーであるダグ・クローウェルさん。彼はNY生まれNY育ちという生粋のニューヨーカーであり、そのお店「バターミルクチャネル」ブルックリン本店のブランチはレストランガイド〈ザガット〉のニューヨークシティ 2017 のブルックリンのベストブランチにもランクインするほど。つまり、NYのブランチ事情を聞くにふさわしい人物です。ダグさん、本場のブランチって?

──ニューヨーカーにとっての「ブランチ」とはどういうものなのでしょうか?

20~30年くらい前からずっと流行っているので、もうニューヨーカーにとってブランチは欠かせないものになったとも言えると思います。NYはアメリカの中でも人が集まってくる場所なので、家族や友達、近所の人たちなど、みんなが集まる機会としてブランチが流行ったのではないでしょうか。

──食事それ自体が目的というよりも、イベントやパーティーのようなものなのですね。

そうなんです。NYのブランチは、週末の朝早くから家族や仲間の誰かがお店の前に並び始めて、開店や空席を待っているうちに他のみんなが集まり、やっと席に座ることができたらあとはパーティーのようにたくさんの料理やお酒を頼んでワイワイやるのが定番です。

──お昼前からお酒を飲むんですね!

ブランチはお酒を楽しむものですね。なぜブランチが人気なのかというと、みんなで集まる機会というだけでなく「平日に我慢している食べ物や飲み物を楽しむ機会」でもあるからだと思います。

──なるほど。ストレス解消にもなっているわけですか。

そうですね。普段は我慢している、口にするのに罪悪感を伴うようなものを食べたり飲んだりして、普段の仕事や日常からのブレイクとしてブランチを楽しむという部分があるのだと思います。

──休日の過ごし方を凝縮させているようですね。

朝早くからお店の前に並んでお店に入って食事をしてとなると、食事自体はそうでもなくても、全体としては本当に長い時間をかけていることになります。だから、たくさん食べて飲んで、あとは家に帰って寝るだけという人も少なくないですね。ジムに行ったり、走ったりしてから来る人も多いですよ。運動して、ブランチして、昼寝して、夜はバーにちょっと一杯引っ掛けに行ったりする人もいます。





ブランチには食事的なものと甘いものが欠かせない。そして食べ慣れたものであるべき!
ダグさんのお店「バターミルク チャネル」ブルックリン本店では、週末のブランチでは店の前の歩道がテーブルの空きを待つ人たちでいっぱいになることがあるほどだとか。ダグさんのブランチへのこだわりは?

──バターミルク チャネルのブランチへのこだわりは?

私にとってのブランチは、空腹を満たす食事的なものと甘いもの、その両方が絶対に必要です。そして流行にとらわれない定番の料理であることも欠かせません。

──それはなぜですか?

朝にみんなが食べたいものがどんなものかというと、それは小さい頃に食べた朝ご飯がベースにあると思うんです。朝起きて、お店に並んで、ブランチとして食べたいのは、驚いたり後悔してしまうような料理ではなく、慣れ親しんだものです。

取材協力
バターミルク チャネル 原宿
住所:東京都渋谷区神宮前1-11-11