【ニューヨーク時事】米金融大手6社の2017年1~3月期決算が19日、出そろった。昨年11月の大統領選後から続いた金融・資本市場の活況で債券売買などの収益が伸び、JPモルガン・チェースなど5社が前年同期比で増収増益を達成した。
債券関連の取引収入はモルガン・スタンレーが96%増、バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)が29%増と好調。企業の株式・社債の発行も活発で、投資銀行手数料がシティグループで39%、JPモルガンで37%、ゴールドマン・サックスで16%、それぞれ伸びた。
3月中旬以降は、トランプ政権の政策実行力への不安から金融市場は盛り上がりに欠けるものの、「4~6月期も取引は高水準を続ける」(シティのコーバット最高経営責任者)と、強気の見方もある。
また、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げで融資の利ざやは改善傾向にあり、金利収入はJPモルガンやバンカメなどで拡大した。
一方、預金口座の無断開設などの不祥事で顧客離れが続くウェルズ・ファーゴは減収減益。