「開かずの踏切」が撤去され、周辺の交通渋滞の解消
阪神電鉄甲子園-武庫川間上り線(梅田方面行き)の高架切り替え工事が完成し、18日、高架での運行が始まった。最長約45分間遮断機が下りていたという「開かずの踏切」が撤去され、周辺の交通渋滞の解消などが期待される。
兵庫県や西宮市とともに2003年から取り組む事業で、総事業費は約297億円。下り線(神戸方面行き)は、15年3月に高架化された。
上り線の高架化により、両駅間六つの踏切は全て撤去。うち鳴尾駅東側の西開踏切は下り線高架化前、平日午前8時台は40分以上遮断、電車の運行時間帯のうち1日約10時間閉まっていたといい、これが解消される。
鳴尾駅であった記念式典には県や同市、阪神電鉄の関係者が出席。約150人が見守る中、“駅長”を務めた鳴尾小児童の合図で記念電車が出発。鳴尾連合自治会の長畑純雄会長(83)は「住民が待ちに待った事業。これを機に南北の分断が解消され、まちの活性化にもつながるはず」と話した。
19日午前10時からは鳴尾駅から旧上り線路を歩く「レールウォーク」を開催(当日先着千人)。旧鳴尾駅舎の壁に感謝の言葉をつづる落書きコーナーなどが設けられる。
(前川茂之)


