野良猫を保護 なつかせるには、根気よくおだやかに

sippo 1/30(月) 12:15配信



 社会化期を過ぎた野良猫の子猫を保護したようなケースでは、人を受け入れるようにするにはかなりの根気が必要になります。そのような場合でも特定の人がじっくりと接する時間を持つことでその人との絆を築くことは不可能ではありません。

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ただし、猫が押し入れなどに隠れて全く人前に姿を現さず、人がいなくなってから食べ物を食べるというような状況では、野良猫との関係と同じですから永遠にふれあいは望めません。

 当分の間はケージ飼育とし、リビングなど飼い主が過ごす時間の長い部屋の隅などに置きましょう。ケージにはタオルなどをかけて目隠しをし、安心できる空間にしてあげましょう。食器で与える食事は少量にして、おなかを空かせた状態で、好物を柄の長いスプーンなどにのせて直接与えるようにしましょう。

初めは怒ってシャーッと言いながら手で払いのけるかもしれませんが、おだやかな態度で根気よく行えば少しずつ心を開いてくれるでしょう。

 当院でも保護猫を預かる機会が多いため、社会化期を過ぎた猫の世話をすることがあります。この際社会化に適した時期を過ぎていても子猫であれば比較的早く慣れてくれますが、成猫ではそういうわけにはいきません。もっとも長い子では1年ぐらいかかりましたが、最終的にはおだやかになでたり触ったりできるようになりました。

(村田香織・もみの木動物病院副院長)

sippo(朝日新聞社)





最終更新:1/30(月) 12:48
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