台湾の電子機器大手、鴻海(ホンハイ)精密工業傘下で経営再建を目指すシャープは22日、売却した欧米のテレビ事業の買い戻し交渉に乗り出す考えを明らかにした。
9月から売却先に担当者を派遣し、本格交渉に入る。
買い戻しを目指すのは、2014年にスロバキアのテレビメーカーに売却した欧州事業や、今年1月に中国の家電大手「海信集団(ハイセンス)」に売った北米事業だ。
シャープは採算悪化で、欧米のテレビ生産と販売から撤退し、現在は「アクオス」のブランドを売却先企業に貸すライセンス事業を行っている。
テレビ市場の競争激化は続くが、世界中にある鴻海の販売網や、部品の共同調達などによるコスト削減で、テレビ事業の採算は維持できると判断した。