2015.02.02の、記事です。

【米国はこう見ている】イチローが高卒で渡米していたら? MLB公式サイトが現在3504安打と試算
2015.02.02


マーリンズへの入団が決まったイチロー外野手の安打記録に関して、もし日本ではなくアメリカでデビュー時からプレーしていたら、現時点で通算3504本安打だったと米メディアに予想されている。


http://full-count.jp/2015/02/02/post7736/


マーリンズへの入団が決まったイチロー外野手の安打記録に関して、もし日本ではなくアメリカでデビュー時からプレーしていたら、現時点で通算3504本安打だったと米メディアに予想されている。MLB公式サイトの動画特集ページ「カット4」が「もしイチローが日本ではなくマリナーズでプレーしていたなら」との見出しで報じている。


現在、イチローは日米通算4122安打と、ピート・ローズが持つ歴代最多記録(4256本)まで134本に迫っている。米国だけで通算2844安打をマークし、資格取得1年目での野球殿堂入りの基準の1つにもなる3000安打到達までは残り156本。マーリンズへの入団会見で、イチローは「それ(3000本安打)がすべてではないということは、はっきり言える」としながらも「数字はもちろん大切なもの。これがなくては現役を続けていくことはできないと思っている」と自身の考えを明かしている。

 記事では、イチローが高校卒業後にマリナーズに入団していた場合をシミュレート。1997年の5月末に、外野手で年齢も近いホセ・クルーズ・ジュニアがメジャー昇格していることから、代わりにイチローがマイナーから登録されていた場合は、そこから2000年まで、3+2/3シーズン分の成績が現在の記録に加算されるとしている。

 打率については、イチローが27歳でメジャーデビューした2001年のMLB打率トップ10が.350から.330の範囲であったのに対し、2000年は.372から.334とより高打率だったことを挙げ、「2001年より、26歳シーズンのほうが良かったろうとの論さえ成り立つ」と指摘している


「もしもの世界」のイチローは、2000年まで年間180安打?

 一方で、ケン・グリフィー・ジュニアやアレックス・ロドリゲスが打率トップ10入りした1998年のマーリンズでは、リードオフマンを務めたジョーイ・コーラやグレナレン・ヒル、ロブ・デューシーといった面々の功績が大きかったことから、安打数に関しては「控えめに、イチローは年間180本の安打を稼いだと仮定しよう」と結論付けた。



1997年途中からの120本と1998年から2000年までの年間180本で、合計660本が現在のメジャー記録である2844安打に加算され、イチローは「控えめ」に計算して通算3504安打で2015年を現役のまま迎えている……というのが「カット4」で想定された「もしもの世界」でのイチローの姿だ。

 もちろん、これは仮定の話。高卒でマリナーズに入団しても、イチローはもっと早い段階でメジャーデビューを果たしていたかもしれない。現時点で、4122本よりも多くのヒットを打っていた可能性は十分にある。もしくは、厳しいマイナーリーグの中で輝く才能を見出してもらえず、デビューはこの記事の想定よりも遅くなっていた可能性だってある。また、試算されたメジャー通算3504安打と、日米通算4122安打のどちらに価値があるのかも、実際には考えが分かれるところだろう。



もし、イチローが米国でプロのキャリアをスタートさせていれば……。このテーマには多くの人が興味を持っているだけに、今後も「もしもの世界」の話が取り上げられる機会は多そうだ。

【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count