【ロンドン=角谷志保美】5日に投票が行われたロンドン市長選で7日未明、労働党のサディク・カーン下院議員(45)が、保守党のザック・ゴールドスミス下院議員(41)との事実上の一騎打ちを制し、当選した。
ロンドン初のイスラム教徒の市長となる。
当選後の演説でカーン氏は、「ロンドンが恐怖よりも希望を、分断よりも結束を選んだことを誇りに思う」と述べた。
カーン氏は、父親がパキスタン移民のバス運転手で、公営住宅育ち。保守党側は選挙戦で、同氏をイスラム過激派と結びつける主張を繰り返したが、市民らは逆に反発。同氏の得票率は56・8%に上り、ゴールドスミス氏を約13ポイント上回った。
ロンドン市長は、次期首相候補の一人とされる保守党のボリス・ジョンソン氏(51)が2期務めたが、労働党は奪還に成功した。