




急速に拡大させてきた西之島の面積ですが、2015年6月18日の観測以降頭打ちとなり、2015年9月16日、波の浸食によると思われる面積の縮小が初めて観測されて以降、2016年3月5日現在まで、ほぼ横ばいの状態が続いています
2016年2月3日
地表を流れ下る溶岩流は、島の中腹で冷え固まり、主に島の縦方向(標高)の拡大に寄与し、地中の溶岩トンネルを流れ下り、海岸線付近で海水に触れ、冷やされて固まる溶岩流が、陸地面積を拡大させていきます
その為、上空からの可視光撮影で溶岩が流れを確認することは困難で、熱画像の解析結果を合わせて見る必要があるのですが、今回の熱画像の観測結果では、地中の溶岩もあまり流れているようには見えません
西之島 とは西之島(にしのしま)とは、東京の南約1,000キロメートル、父島の西約130キロメートルに位置する、東京都小笠原村小笠原諸島の無人島で、もともと海底火山の活動により生じた火山島で、火山列島(硫黄列島)と同じ火山脈に属し、付近では海底火山活動が活発です 西之島は海底から計測すると、富士山よりも大きい、比高4,000メートル (周辺域からの比高2,500m) 、直径30キロメートルにもなる大火山で、山頂部の火口地形は、直径約1キロメートルにもなり、海面に出ている西之島はその火口地形の一部にすぎません 詳細は、「西之島 新島 概要 位置」をご参照下さい 西之島新島 とは2013年11月20日10時20分頃、西之島近海で海上自衛隊が噴煙を確認、2013年11月20日16時頃、海上保安庁の観測により西之島(旧島)の南東500m付近の海上に長径約300m、短径約200mの新島が出現、噴火していることが確認され、2013年12月26日、海上保安庁の観測で、西之島新島の北側に延びた溶岩流が西之島(旧島)と接続、両島が一体となっているのが確認されています (「気象庁 西之島」より) 2014年12月25日現在、西之島は活発な火山活動を続け、主に北方にその面積を拡大し、北西側では、もともとあった陸地(西之島 旧島)を包み込むように広がり、西之島 旧島は、高台部分がまだほんのわずか顔を出していますが、完全に飲み込まれるのも時間の問題の様に思われましたが、2016年3月9日、噴火の鎮静化が見られる現在でも、西之島 旧島の高台部分は、まだ、地表に露出しており、貴重な海鳥の営巣地となっています 西之島新島と西之島 旧島)の合体に伴い、西之島 旧島)を含む西之島新島全体を指して「西之島」と呼び、西之島 旧島)を指す場合は、「旧西之島」と呼称されるようになりました 西ノ島 とはWindous パソコン等で、「にしのしま」を漢字変換すると、「西ノ島」が先に出てくるためか、「西之島」を指して「西ノ島」と記述されている文書を見かけることがありますが、小笠原諸島で噴火活動している島は、「西之島」で、「西ノ島」と書くと、海岸の断崖絶壁「摩天崖」で有名な、島根県隠岐諸島を構成する島の名前になります 「西之島」、「西ノ島」、もどちらも、読みは同じ、ひらがなで書くと、「にしのしま」です ホルニト とは高温の溶岩が開口部から地表面に噴出・堆積してできた円錐状の尖塔のことです |
| 西之島 新島 動画 火山活動の様子 「 海上保安庁動画配信コーナー 」 のアドレス http://www.kaiho.mlit.go.jp/stream/ |
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
西之島、地下数キロにマグマだまり=火山灰分析で推定―国立科博など
時事通信 4月4日(月)17時37分配信
国立科学博物館などは4日、2013年11月から2年以上噴火を続ける小笠原諸島・西之島(東京都小笠原村)で採取した火山灰の分析から、地下3~6キロに今回の噴火を起こしたマグマだまりがあるとする推定結果を明らかにした。
同博物館地学研究部の佐野貴司鉱物科学研究グループ長らの研究チームは14年6月、火山灰を採取し、含まれる鉱物や元素などの組成を解析した。その結果、輝石と呼ばれる鉱物に含まれる鉄やマグネシウムの比率などから、今回のマグマだまりが地下約3~6キロにあり、温度は970~990度と分かった。
1973年や18世紀以前の噴火時に採取された溶岩のほか、伊豆大島などの噴出物と比較したところ、今回の火山灰にはタンタルやニオブなど、海底にある「海山」に特徴的な元素が高い割合で含まれていることも判明した。
これらの元素が多く含まれていると、マグマが多く生成されやすいことが分かっている。研究チームは、太平洋プレート上の海山が地下に沈み込み、西之島直下にマグマだまりを生成した結果、長期間にわたる大量の噴出物を伴う噴火を引き起こした可能性があるとみている。
論文は4日、オランダの専門誌「火山・地熱研究誌」に掲載された。
同博物館地学研究部の佐野貴司鉱物科学研究グループ長らの研究チームは14年6月、火山灰を採取し、含まれる鉱物や元素などの組成を解析した。その結果、輝石と呼ばれる鉱物に含まれる鉄やマグネシウムの比率などから、今回のマグマだまりが地下約3~6キロにあり、温度は970~990度と分かった。
1973年や18世紀以前の噴火時に採取された溶岩のほか、伊豆大島などの噴出物と比較したところ、今回の火山灰にはタンタルやニオブなど、海底にある「海山」に特徴的な元素が高い割合で含まれていることも判明した。
これらの元素が多く含まれていると、マグマが多く生成されやすいことが分かっている。研究チームは、太平洋プレート上の海山が地下に沈み込み、西之島直下にマグマだまりを生成した結果、長期間にわたる大量の噴出物を伴う噴火を引き起こした可能性があるとみている。
論文は4日、オランダの専門誌「火山・地熱研究誌」に掲載された。