サンフランシスコから、30分くらい南で、


パロアルト(スタンフォード)から、30分くらい北のところにあります


ヒルズボローという地域にあります。


まあ、世界一の金持ちが集まる


シリコン・ヴァレーの、おひざ元ですから、


親たちは、躍起になって、

子供たちの教育には、熱心です。

中国とインド人は、極端に多いシリコン・ヴァレー

こういう実験的学校は、

どのような結果を出すのでしょうか????


「神のみぞ知る????」






<教育>IQ126以上の子が集う学校はどんな環境か

毎日新聞 3月6日(日)10時30分配信
 IQ(知能指数)126以上が入園条件の一つである米国カリフォルニア州のヌエバスクールでは、子供たちが抱く疑問・質問に対して教師が「答え」を教えません。日本で保育事業を手がける「ポピンズ」(東京都渋谷区)取締役の轟麻衣子さんが、幼稚園から中学まで一体となった「特別な子供が集う学校」をリポートします。

 ◇IQ126以上の子供が集う特別な学校

 今回ご紹介する「ヌエバスクール」は、ある意味とても特別です。日本の幼稚園から中学校までに相当する4~14歳を対象としているのですが、入学の必須条件の一つに「IQ126以上」という条件があるのです。

 米国では、幼いのころからIQテストを行うのが一般的で、行政なども高い指数の子供に積極的な教育支援をするという背景があります。IQ126以上というと、その割合は20~30人に1人。その中でも選抜された子供は、「gifted(ギフティッド、神から与えられた)」と呼ばれます。ただ、例えば、驚異的な暗記力を持つなど知能レベルが高い一方、コミュニケーションに難のあるアスペルガー症候群(高機能自閉症)などの発達障害を持ち合わせている割合も、高いのです。そうした子供もみな、神から与えられた存在という意味が「gifted」には込められています。

 ヌエバスクールでは、秀でた能力や障害を子供それぞれの個性と捉えて、秀でた部分はさらに伸ばし、苦手な部分は克服していくことを目指しています。そのため、音楽や科学・数学、対人関係など七つの分野の専門家を置いて、授業を行っています。また例えば、音に敏感な子供には読書をしたり、集中したりする際に、周囲の音を遮断するヘッドホンの着用を認めていて、子供の個性に応じた最適な教育環境を用意しています。

 ◇子供たち自身が役割を決めた当番表

 教室内の様子を見てみましょう。5歳児の20人ほどのクラスを視察させてもらいました。まず目にとまったのは、子供たちがその日1日、何の係を担当するかを示す当番表でした。表には、シンガー、DJ、フォトグラファーなど役割を示した札が並んでいます。その横には、担当する子供の名札も掲示されていますが、1人1役というわけではなく、一つの役割に2人というケースもありました。

 なんともユニークな当番表ですが、これは年度初めに子供たちが、クラスに必要な当番(役割)を話し合って決めて、持ち回りで担当しているのです。シンガーなら率先して歌い周囲を盛り上げる係、DJは歌う曲を決める役でしょう。自分たちで決めたからこそ、一生懸命にその役を果たそうとします。

 また、名札は意外なところでも使われていました。制作中の工作物の上に名札が置かれているのです。休憩や帰宅により工作物の制作を中断するときに片付けることなく、あとで中断した状態から再開するための工夫です。子供が時間を気にすることなく思いのままに制作に没頭できます。大人が決めた時間割や習慣に縛られることなく、子供の探求心を生かし、思いを尊重するアイデアといえます。

 ◇失敗を指摘する言葉「それは美しい間違いだ」

 先生は子供たちとどのように接しているのでしょうか。ある先生に話を聞くと、「先生として達成感を得るのは、子供たちが私に疑問や質問の答えを“聞かなくなった時”」だと言います。日本では、一般的に保育士でも小中学校の先生でも、子供に必要な知識を教えるのが、その役割だと考えられているでしょう。

 これは主体性を育む工夫なのです。疑問や問題を抱えた子供に対して、先生は、「友達に聞く」「前に自分がどうやったかを思い出す」「周囲に目を向ける」の三つのことを繰り返し促すそうです。こうして子供たちは、自分とその周囲の友達や物事から答えや解決策を見つけるようになるのです。

 そして、問題を解決したり、何か達成したりした時には褒めるのですが、決して大げさではありません。結果ではなく、そのプロセスを評価するのだそうです。

 また、何かに失敗した際には、「それは美しい間違いだよ」と諭すそうです。次の進歩につながる機会であることを強調するのです。こうした保育の背景には、「個々の現状や可能性をたたえよう」という意識があります。

 ◇徹底的に長所と個性を伸ばす

 さらに、ある教室に掲示されていたのですが、ヌエバスクールの先生は、子供は「探偵」であると考えています。子供は、興味あるものや課題を自ら見つけ出し、観察や分析を重ねて、積極的にどんどん探究していくのです。この一連の流れが学びを深めていく過程だという考えもこの学校の根底にあります。

 こうして子供たちは、自分たちでやるべきことを決めながら、それを実現するために自らと周囲の力を生かしてさまざまなことにトライしていくのです。その過程で、長所を伸ばし、仲間とのつながりを深めているのだと思いました。

 ヌエバスクールには、特殊な子供たちが集まっていて、彼らに合わせた教育が実践されています。子供は小さいながらも独自の経験を積み重ねた個性を持つ存在です。一方的に大人が教えるのではなく、子供の能力、興味・関心を引き出し、伸ばすのが、これからの教育の一つの方針になるのだろうと私は感じています。
最終更新:3月6日(日)10時30分
毎日新聞