<米中首脳会談>関心はローマ法王 かすむ習近平主席

毎日新聞 9月26日(土)10時3分配信

 【ワシントン及川正也】米メディアは、習近平中国国家主席の国賓訪米よりも、同時に訪米しているフランシスコ・ローマ法王の動向を詳細に報道し、習主席の存在はかすんでいる。米中首脳会談があった25日はベイナー下院議長辞任表明のニュースも飛び込み、多くのメディアがローマ法王とベイナー議長の報道を優先させた。

 国賓訪問した習主席は25日朝からホワイトハウスでの歓迎式典、首脳会談、共同記者会見など公式行事が続いた。しかし、CNNは同時刻に行われたローマ法王のニューヨークでの国連総会演説や米同時多発テロ記念館での宗教行事を生中継。記者会見を生中継したFOXも途中からベイナー議長の辞任会見に切り替えた。

 一方、ホワイトハウス前の広場では、習主席訪米に反対する大規模デモが開かれ、チベット人らが中国の人権状況への抗議を訴えた。これに対抗して習主席を歓迎する中国人らも集まり、にらみあう展開になった。抗議の声は広場とは反対側の両首脳が記者会見したホワイトハウス南庭にも響き、テレビ映像を通じても騒々しさが伝わった。
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