八百長大国・韓国、サッカー、テコンドーに続きバスケも

IZA



前回、韓国の国技テコンドーを巡る八百長疑惑などの不祥事を取り上げたばかりだが、韓国紙・朝鮮日報は5月26日、「韓国プロバスケ監督に八百長疑惑、近く聴取へ」と報じた。2011年に発覚したサッカーKリーグの八百長事件で41人が関与し、国際サッカー連盟(FIFA)から永久追放され、政府は罰則を厳格化これに伴い、韓国文化体育観光部は12年2月、八百長に関与した選手らの罰則を厳格化。加担した関係者は永久追放処分、八百長を自白した選手らは最高で懲役5年か罰金5000万ウォン(約550万円)を科される。
 八百長の温床の1つとして、ギャンブルは厳しく制限されているにもかかわらず、さまざまなスポーツに対する違法賭博サイトがインターネット上にあふれていることが挙げられている。政府は12年に警察と連携して不法サイトの取り締まり強化を掲げていた。
 にもかかわらず、相変わらず八百長疑惑の報道がやむことはない。
 儒教の影響が強い韓国社会。先輩・後輩の間柄から不正の誘いを断り切れないとの見方がある。さらに、優秀な学校への進学のために大会で優秀な成績が必要であり、現金で優秀な成績を得よとする父兄や、斡旋する指導らが絡み合う構図があるようだ。
 中央日報は、中国でプロチームの監督経験者の言葉をこう紹介している。「八百長は窃盗・売春などの犯罪のようになかなか消えない。絶えず警戒と予防が必要だ」
 不正がはびこるスポーツを熱心に純真に応援するファンはいるのか。韓国のネットユーザーが何かと「八百長」という言葉を使って嫌な相手を中傷する実態が垣間見えた思いだし対処したはず。文化、経済的な根本的な理由が潜んでいるようで、韓国メディアは「毎年往年のスポーツ選手が不正のために逮捕されていくのが韓国の現実だ」と嘆くだけで、自殺者も出る八百長疑惑に効果的な対処法がない状況をうかがわせる。
 朝鮮日報によると、私設スポーツくじの業者に対する捜査の過程で八百長疑惑が判明したようだ。現職のプロバスケットボール監督は今年2月、自分のチームの試合結果を予想する違法なくじに3億ウォン(約3300万円)を賭け、第3、4クオーターにレギュラーではなく、補欠を出場させて10点差以上でわざと負けたという。監督は負け予想によって2倍以上の配当を得たという。監督は試合の2日前にヤミ金業者から3億ウォンを他人名義の銀行口座を利用して借りたと報じる。
 中央日報の13年9月の報道によると、13年までの2年間で、野球・サッカー・バスケット・バレーという韓国四大スポーツすべてで八百長が行われたという。11年に発覚したKリーグの八百長は15試合に及び、41人が関与。選手と監督に自殺者も出た