国際的に韓国と中国の“蜜月ムード”が関心を集めているが、スポーツ界では真逆の事態が起きて波紋を広げている。中国で8月30日に行われたバスケットボール男子の韓国-中国の親善試合で、殴る蹴るの大乱闘が発生。複数の韓国メディアが乱闘を報じており、中でも朝鮮日報は「“少林サッカー”のような中国バスケットボールの悪名轟く」などと非難。すると、中国のインターネットユーザーは「選手もコーチもケンカで有名なクセに」などと応酬した。中国は2011年にバイデン米副大統領が訪中した際の親善試合でも米国チームと大乱闘を演じた“前科”がある。中国ではバスケットのワールドカップ(W杯)が19年に開催されることが今年8月に決まったばかりだが…。
韓国メディアなどによると、大乱闘は8月30日、中国広東省で行われたサムスン電子主催の大会で起きた。韓国チームが58-42でリードして迎えた第3クオーター。シュートを試みた韓国選手が中国選手につかまれ、強烈なパンチを顔に浴びたという。これをきっかけに両チームが入り乱れ、中国選手が倒れた韓国選手に殴る蹴るの暴行を加えたと報じた。韓国選手1人が脳振盪を起こしたそうで、試合はこのまま中止になった。
韓国メディアは、中国のプロリーグでは毎月のように乱闘が起きていると指摘した。韓国チームの関係者はシーズン前の格好の実戦能力向上の場と考えていたのに「こんな紳士的でない扱いを受けるとは思わなかった」と不快感をあらわにしたという。
インターネットのニュースサイト「レコードチャイナ」によると、中国メディアには韓国チームの選手による心理戦と過剰な行為に騒動の原因を求める報道があったそうだ。
メディアの過熱報道ぶりに触発されるように両国のネットユーザーもヒートアップ。韓国側が「昔からマナーが最悪だ」とか「そもそも常識や良識がない」などと非難すれば、中国側からも「技術はないし、気性が荒い」「試合中に相当嫌がらせしたからだろう」などのコメントが寄せられていた。
中国のバスケットを巡っては、バイデン米副大統領の訪中に合わせて11年8月18日に北京オリンピックスポーツセンターで行われた中国と米国の親善試合で観客も巻き込んだ大乱闘が起きていた。AFP通信は当時、中国側の不必要なタックルや、攻撃的なボールの奪い方が目立ったと伝えた。米経済誌フォーブスが掲載したビデオ映像には、中国選手が倒れた米国選手に馬乗りになって殴るなどが映っていたという。
韓国も今年7月に日本との練習試合で、日本選手が胸元を小突かれてもみあいとなり、あわや乱闘寸前となる出来事があった。
何かと“乱闘”がキーワードになりがちな中韓。中国では19年にバスケットW杯が開催される。近代の競技スポーツでは勝負に対する意識が強くなっている。愛国心の一つの形として、スポーツでの勝利を国家、民族の勝利として喜び、熱狂することが指摘される。そのエスカレートした悪例が乱闘なのだろうが、スポーツは厳格なルールの下でフェアプレーの精神を持って競われるものだ。W杯は世界の頂点を決める一大イベントだけに中身を伴わなければ、世界の笑いものになるのは間違いないところだろう。果たして、数々の乱闘を教訓として、順風な大会運営に生かせるのか。
韓国メディアなどによると、大乱闘は8月30日、中国広東省で行われたサムスン電子主催の大会で起きた。韓国チームが58-42でリードして迎えた第3クオーター。シュートを試みた韓国選手が中国選手につかまれ、強烈なパンチを顔に浴びたという。これをきっかけに両チームが入り乱れ、中国選手が倒れた韓国選手に殴る蹴るの暴行を加えたと報じた。韓国選手1人が脳振盪を起こしたそうで、試合はこのまま中止になった。
韓国メディアは、中国のプロリーグでは毎月のように乱闘が起きていると指摘した。韓国チームの関係者はシーズン前の格好の実戦能力向上の場と考えていたのに「こんな紳士的でない扱いを受けるとは思わなかった」と不快感をあらわにしたという。
インターネットのニュースサイト「レコードチャイナ」によると、中国メディアには韓国チームの選手による心理戦と過剰な行為に騒動の原因を求める報道があったそうだ。
メディアの過熱報道ぶりに触発されるように両国のネットユーザーもヒートアップ。韓国側が「昔からマナーが最悪だ」とか「そもそも常識や良識がない」などと非難すれば、中国側からも「技術はないし、気性が荒い」「試合中に相当嫌がらせしたからだろう」などのコメントが寄せられていた。
中国のバスケットを巡っては、バイデン米副大統領の訪中に合わせて11年8月18日に北京オリンピックスポーツセンターで行われた中国と米国の親善試合で観客も巻き込んだ大乱闘が起きていた。AFP通信は当時、中国側の不必要なタックルや、攻撃的なボールの奪い方が目立ったと伝えた。米経済誌フォーブスが掲載したビデオ映像には、中国選手が倒れた米国選手に馬乗りになって殴るなどが映っていたという。
韓国も今年7月に日本との練習試合で、日本選手が胸元を小突かれてもみあいとなり、あわや乱闘寸前となる出来事があった。
何かと“乱闘”がキーワードになりがちな中韓。中国では19年にバスケットW杯が開催される。近代の競技スポーツでは勝負に対する意識が強くなっている。愛国心の一つの形として、スポーツでの勝利を国家、民族の勝利として喜び、熱狂することが指摘される。そのエスカレートした悪例が乱闘なのだろうが、スポーツは厳格なルールの下でフェアプレーの精神を持って競われるものだ。W杯は世界の頂点を決める一大イベントだけに中身を伴わなければ、世界の笑いものになるのは間違いないところだろう。果たして、数々の乱闘を教訓として、順風な大会運営に生かせるのか。