武装組織に装備引き渡す=米軍訓練のシリア反体制派

時事通信 9月26日(土)10時48分配信

 【ワシントン時事】過激派組織「イスラム国」に対抗するため、米軍主導の有志連合の訓練を受けたシリアの反体制派「新シリア軍」が、支給されたピックアップトラックや弾薬の一部を国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」に引き渡していたことが25日、明らかになった。
 通行の安全を確保するためだったという。
 米軍が25日に新シリア軍から受けた通報によると、新シリア軍は21、22の両日、ピックアップトラック6台など、支給された装備の約25%をヌスラ戦線に渡した。
 ヌスラ戦線は、新シリア軍が入国の際、全ての武器を引き渡したと主張していたが、米軍は強く否定していた。米軍が事実を一転して認めた経緯から、新シリア軍の基盤のもろさや、戦闘地域に戻った新シリア軍と円滑な意思疎通を図ることの難しさが浮き彫りになった。
 新シリア軍は、米軍がシリア国外で訓練を施した反体制派に付けた呼称。米軍は21日、訓練を終えた第2陣約70人がシリアに戻ったと発表していた。 
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