アメリカンドリームをつかんだ女性15名 日本からは久能祐子氏が選出

文=ルイーザ・クロール(Forbes)/ 編集=上田裕資


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文=ルイーザ・クロール(Forbes)/ 編集=上田裕資


久能祐子
純資産:3億3000万ドル
出生国:日本
事業名:Sucampo Pharmaceuticals
フォーブスは5月、「アメリカで自力で成功を収めた女性50名」のリストを公開した。現在の純資産額を元に作成されたこのリストには、ドイツや日本、イスラエル、モロッコ、中国など、米国外出身の女性15名が登場する。
米国に来る前は住み込みのベビーシッターとして働いていた人物もいれば、博士号を持つ科学者もいる。米国で起業する前は上海でセミプロのバスケットボール選手として活躍していた女性もいる。彼女たちはいずれもアメリカで成功し、財産の大部分を築いたのだ。
ジョージ・メイソン大学の調査によると、現在の米国の自営業者の中で移民が占める割合は18.4%。約320万人の移民が自営業を営んでいることになる。1980年にはわずか6.9%だったのと比較すると2倍以上に増加している。また、自営業を営む移民女性の人口は1980年の18万人から、現在では130万人に及ぶと推定されている。
「移民女性のもたらすプラスの経済的効果は、近年著しく増大している」と移民研究所(Institute for Immigration Research)所長のJames Witte博士は言う。
「移民女性らの起業活動は、しばしば従来にない革新的な形態をとっている。文化的なギャップや雇用での障壁に直面した彼女らは、自分や家族のために必死になって経済価値を生み出す基盤を創りだした」
緑内障治療の「レスキュラ点眼液」を世に出した久能祐子氏。久能氏は京都大学大学院工学研究科で学んだ後、生命科学分野の研究に携わり、上野隆司氏とともに1996年にスキャンポ・ファーマシューティカルズ社を創業。現在の純資産額は3億3000万ドル(約407億円)と推定されている。