<フランス>特急で発砲の男、乗客の米兵に殴られ気絶

毎日新聞 8月22日(土)20時7分配信

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 【ブリュッセル斎藤義彦】21日午後5時45分(日本時間22日午前0時45分)ごろ、仏北部を走行していたアムステルダム発パリ行きの国際特急「ターリス」の車内で、自動小銃などで武装した男が発砲したが、乗り合わせた米国人乗客らに取り押さえられた。男は仏北部のアラス駅で逮捕され、乗客3人が負傷しただけですんだ。

【テロリストを素手で制圧】表彰されたお手柄の3人

 事件は特急電車がベルギーのブリュッセルを発車した後に仏北部で発生。発砲したのはモロッコ人の男(26)で、テロ対策を行う仏治安当局の監視対象者だった。

 AP通信によると、お手柄の米国人は幼なじみの20代前半の3人組。うち2人は大西洋のアゾレス諸島(ポルトガル領)の米軍基地所属の空軍兵と7月にアフガニスタンから帰還したばかりの州兵という。

 1人がAPに語ったところでは、銃声が響き、自動小銃を持った男が車両内に入ってきた直後に、空軍兵が男にタックル。州兵が組みついて男の手から自動小銃を離させた。男はカッターナイフを取り出して空軍兵を切りつけたが、3人に殴りつけられて気絶したという。

 当時、特急電車には数百人が乗っていたとみられ、カズヌーブ仏内相は「米国人の勇敢な行動がなければ大惨事になっていた」と勇気を称賛した。
最終更新:8月22日(土)22時22分
毎日新聞