













By Keishi Kawakami
Matcha
http://mcha.jp/37963
京都にある白龍園という場所をご存知ですか?
おそらく知らない人が多いのではないでしょうか。それもそのはず、白龍園は2012年に初公開となったばかりの場所。なにがすごいかと言うと、新緑が芽吹く春の1ヶ月半と、紅葉の見頃である11月の1ヶ月間しか公開しておらず、しかも1日100人限定という超限定スポットなのです。
秋の京都の観光客数は500万人以上とも言われているなかで、1日100人限定という稀少さ。なぜそこまで人数制限をする必要性があるのか。どんな素晴らしい景色が待っているのか。この記事ではその秘密に迫ってみましょう。
1日100人、その秘密は?
着いてすぐ、なぜここが1日100人しか入れないのか、その片鱗を感じ取れるのではないかと思います。
それはこの石柱の回りや、
敷地内の階段
階段の隙間や、
石畳の道など……
そう、白龍園の素晴らしさと人数制限の秘密、それはずばり苔にあります。通常、ここまで苔が広範囲に渡って生えることは珍しく、隙間なく辺り一面を覆っているという状態はなかなかありません。京都には数多くの日本庭園が存在しますが、ここまで量と質の良い苔が広がっている庭園はそうそう拝めないのです。
つまり、この苔の育成と保護のため、白龍園は来場者を1日100人に制限しているのです。
実は、白龍園は公開まで約50年もの歳月をかけて作られた庭園なのです。庭師が毎日欠かさず手入れをし、丹誠込めて造り上げられている場所です。積み重ねられた年月や、こだわりにかける強い想いが見事体現されているのだと、白龍園からはしっかりと感じとることができるのではないでしょうか。
萌黄と朱
苔も素晴らしいですが、そもそも紅葉が非常に見応えがある白龍園。これ以上は文字で語らず、写真を見てぜひその素晴らしさを感じ取ってみてください。
白龍園観覧についての注意事項
白龍園を観覧するにあたって2つの注意事項をお伝えしましょう。それはチケットと撮影についてです。
チケットについて
白龍園は1日100人限定なため、チケットの購入が非常に重要なポイントです。ではどうやってそのチケットを入手するのでしょうか?
 ̄短嚇電粥崕伉柳」のインフォメーションセンターで販売
1人1枚の販売のみ。
チケットは当日券のみ。
チケットの名前は「白龍園特別観覧きっぷ」といいます。一番注意しておきたいのはチケットは白龍園では購入出来ず、叡山電鉄「出町柳」の駅インフォメーションセンターで手に入れるという点です。
朝9時からの販売ですが、開始と同時に売り切れ必死なため朝早くに来て並ぶ必要性があります。最低でも1時間以上前から並んでおきたいところです。余裕があればそれ以上前に来て並んでおくことをオススメします。
撮影について
そしてもう1つ重要な点は撮影に関することです。基本的に庭園内は撮影自由ですが、庭園奥に祀られているお社は撮影禁止です。さらに、一脚や三脚などの使用も禁止されています。マナーとルールを守って、白龍園の観覧を気持ちよく楽しみましょう。
白龍園はどこにある?
白龍園がどこにあり、どうやって行くのかを説明しましょう。最寄り駅は叡山電鉄「二ノ瀬」。京都駅からだと1時間ほど。京阪「祇園四条」からだと30分ほどです。
道順です。ここは改札口が1つしかなく、駅を出てそのまま道なりにまっすぐいきます。
まっすぐ行くと突き当たりに到着します。ここを右に曲がります。公開期間中はここに行き先を示すものも出ているので、迷うこともないでしょう。
京都には紅葉の名所といわれる場所が数多く存在します。しかし、有名であるからこそ大勢の人が訪れ非常に混雑するというのも事実です。
「しずかに、ゆっくり紅葉を楽しみたい」
そう思う人にとって、白龍園は満足できる場所ではないでしょうか。
手間ひまかけて育てられた苔、赤々と燃ゆる木々の紅葉。喧騒とはほど遠い静かな空間で、こだわり抜かれた日本庭園を堪能出来る場所です。
今年の秋の特別公開は終了していますが、来春の開催が決定しています。
紅葉とはまた違った、新緑と苔が織りなす緑のコントラストも楽しみですね。
京都の山の麓でひっそりと、白龍園はあなたを待っています。
Information
住所:京都府京都市左京区鞍馬二ノ瀬町106
電話:075-702-8111(叡山電車 鉄道部営業課 土・日・祝日を除く9:00~17:00)
2014年秋の特別公開日:11/1〜11/30(今年度の秋の公開は既に終了済み。今後の公開日は公式サイトで要確認)
価格:2000円(「白龍園特別観覧きっぷ」といい、1日乗車券+観覧券がセットになったもの。1日乗車券とは利用する叡山電鉄が当日のみ何度でも乗り降り自由の切符)
最寄り駅:叡山電鉄「二ノ瀬」
アクセス:改札を出てまっすぐ、突き当たりを右折し、そのまままっすぐ。5分ほど。
サイト:http://www.aono-kids.com/index.html
Writer
Keishi Kawakami
Keishi Kawakami
31 May 1989, born in Kyoto, Japan. A 4 year student KANSAI university. An ex-intern The Beguiling Books & Art. in Toronto.