若手社員の4人に1人「転職したい」…賃金への不満多く 厚労省調査

産経新聞 9月26日(金)7時55分配信




 民間企業で働く、35歳未満の若手社員の4人に1人が「転職したい」と考えていることが25日、厚生労働省の調べで分かった。仕事の内容ややりがいには7割近くが満足しつつも、賃金への不満が多く、転職先には「賃金の条件が良い会社」とする回答が4割を超えた。

 調査は昨年10~11月、全国の35歳未満の労働者(非正規雇用を含む)を対象に実施し、約1万6千人が回答した。これによると、正社員として勤務する男女計25・7%(男22・0%、女31・3%)が「転職したいと思っている」と回答。転職時期については「30代まで」が約7割に及んだ。

 理由(複数回答)では「賃金の条件が良い会社に変わりたい」が44・6%でトップ。「自分の能力が生かせる会社に変わりたい」(36・7%)や「独立して事業を始めたい」(14・6%)などを押さえ込んだ。一方、最初に入社した会社は「すでに辞めた」という人は47・3%おり、約6割が3年以内に辞めていた。

 現在の職に対する満足度では「仕事の内容・やりがい」に満足、やや満足と答えた正社員が計65・9%に及ぶ一方、「賃金」については計36・5%と低迷。昨年9月の給与(額面)を聞くと、正社員は「20万~25万円未満」(33・1%)、非正規社員は「10万~15万円未満」(28・8%)が最も多かった。

 また、家計の主な収入源について正社員の16・2%、非正規の40・3%は「親の収入」と回答。自らの収入だけでは生活できていない実態が浮かんだ。