朝日「慰安婦」報道、第三者委検証に厳しい視線

読売新聞 9月13日(土)9時21分配信



 朝日新聞は、いわゆる従軍慰安婦に関するこれまでの報道について、第三者委員会(委員長=元名古屋高裁長官・中込秀樹弁護士)を作って検証する。

 関係者からは、「朝鮮人女性を組織的に慰安婦として強制連行した」という誤った印象を国内外に与え続けた同社の慰安婦報道の本質にまで踏み込んだ検証ができるかどうか、厳しい視線が向けられている。

 「朝日新聞社は、自己の主張を主軸において、それを補強するために記事を作成しているのではないか」

 国会の質問で河野洋平官房長官談話の検証のきっかけを作った次世代の党の山田幹事長は12日、コメントを発表した。朝日の慰安婦報道には構造的な問題があるのではないかとの疑念を示したものだ。自民党の礒崎陽輔首相補佐官もツイッターで、「誤報というよりも捏造(ねつぞう)の観が強い」と語った。

 これに対し、朝日は木村伊量(ただかず)社長らによる11日の記者会見で、8月の特集記事の内容について「自信がある」と繰り返し、強制連行の有無についてあいまいにしたまま、「(慰安婦にされた)強制性があった」と論点をすり替えてごまかしている、などとする批判はあたらないとの認識を示した。

 第三者委による検証では、事実のねじ曲げや、論点のすり替えによって誤報を放置したことへの責任があるのではないか、という疑念に納得できる回答を示せるかどうかが大きな焦点となる。
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最終更新:9月13日(土)9時21分