<ウクライナ>EU、露を直接非難 首脳宣言採択へ
毎日新聞 8月29日(金)15時0分配信
【ブリュッセル斎藤義彦】欧州連合(EU)が30日に開く首脳会議で、ロシアがウクライナに「武器や兵員の派遣を増強させている」として、ロシアの直接的な軍事介入を非難する首脳宣言を採択することが29日、分かった。EUはこれまで、ウクライナ東部の親露派武装勢力を非難し、ロシアに対してはその影響力を行使して武器流入を止めるよう要求するにとどめていたが、方針転換した。欧米は対露経済制裁の強化にも乗り出す構えで、欧米とロシアの対立はさらに深まりそうだ。
複数のEU外交筋が毎日新聞に明らかにした。首脳宣言案によると「ロシアによるウクライナ領土への武器、兵員の派遣が増加している」としてロシアを非難。事実上の直接軍事介入を停止し、ウクライナとの対話による政治解決を促す。
EUはこれまで、非難の対象は親露派武装勢力に限定。ロシアはあくまで傍観者で、政府と無関係な親露派武装勢力によるロシアからの武器持ち込みを露政府が停止するよう要求してきた。
オランド仏大統領は28日、「このまま事態がエスカレートすれば制裁を拡大する」と警告。独英の首相も経済制裁強化の可能性に言及した。EUは、今年7月、ロシアの政府系金融機関の資金調達禁止や石油掘削技術の提供禁止などの経済制裁を発動している。
EU外交筋は「経済制裁はまだ拡大の余地が十分ある」と話す。30日の首脳会議で経済制裁強化の枠組みを決定。詳細を欧州委員会が詰め、後日、発動することが想定される
毎日新聞 8月29日(金)15時0分配信
【ブリュッセル斎藤義彦】欧州連合(EU)が30日に開く首脳会議で、ロシアがウクライナに「武器や兵員の派遣を増強させている」として、ロシアの直接的な軍事介入を非難する首脳宣言を採択することが29日、分かった。EUはこれまで、ウクライナ東部の親露派武装勢力を非難し、ロシアに対してはその影響力を行使して武器流入を止めるよう要求するにとどめていたが、方針転換した。欧米は対露経済制裁の強化にも乗り出す構えで、欧米とロシアの対立はさらに深まりそうだ。
複数のEU外交筋が毎日新聞に明らかにした。首脳宣言案によると「ロシアによるウクライナ領土への武器、兵員の派遣が増加している」としてロシアを非難。事実上の直接軍事介入を停止し、ウクライナとの対話による政治解決を促す。
EUはこれまで、非難の対象は親露派武装勢力に限定。ロシアはあくまで傍観者で、政府と無関係な親露派武装勢力によるロシアからの武器持ち込みを露政府が停止するよう要求してきた。
オランド仏大統領は28日、「このまま事態がエスカレートすれば制裁を拡大する」と警告。独英の首相も経済制裁強化の可能性に言及した。EUは、今年7月、ロシアの政府系金融機関の資金調達禁止や石油掘削技術の提供禁止などの経済制裁を発動している。
EU外交筋は「経済制裁はまだ拡大の余地が十分ある」と話す。30日の首脳会議で経済制裁強化の枠組みを決定。詳細を欧州委員会が詰め、後日、発動することが想定される