米国に空爆を正式要請=実現は困難か―イラク

時事通信 6月19日(木)1時1分配信



 【ドーハ時事】イラクのゼバリ外相は18日、イスラム教スンニ派の過激派に対する空爆を米国に正式に要請したことを明らかにした。訪問先のサウジアラビアで記者団に語った。ただ、米国は空爆に慎重な姿勢を崩していない。要請が受け入れられるかは不透明だ。
 ゼバリ外相は「(米イラク間の)安保協定に基づき、米政府にテロ集団への空爆を実施するよう要請した」と述べた。米側も要請があったことを認めた。
 ただ、米国は標的となる過激派「イラク・シリアのイスラム国」の情報を十分につかめていない。さらに、サウジなどがイラクのマリキ政権に対し、「(イスラム教シーア派中心の)排他的な宗派主義」と反発を強めていることもあり、空爆には慎重だ。
 こうした中、アラブ首長国連邦(UAE)は駐イラク大使を本国に召還した。サウジに同調する動きで、マリキ政権は外交でも厳しい局面に立たされつつある。