顔が赤くなるほどの恥ずかしい思い…日本で気付かされた「日中実業家に存在する決定的な違い」―中国メディア




中国メディア・品牌中国網は3日、日本の実業者と中国の実業者の間に存在する決定的な違いについて論じた、以下のような記事を掲載した。

私の印象では、中国の大部分の実業家、特に江蘇省や浙江省一帯の実業家には、金儲けに対するなにがしかの天賦の才能があると思う。彼らは事業で小さな成功を収めると、たちまち「多角化」戦略を始め、不動産や株式に投資を行うのだ。

一方、日本の実業家の印象は、製品自体に興味があるというものだ。このたびの日本訪問で、自動車のベアリングを扱うある青年実業家と交流した。彼は自身の製品の話になると両眼を輝かせ、設計や生産の過程について紹介してくれた。家族経営で従業員が100人足らずの企業だが、トヨタ、ホンダ、スズキと名だたる企業が顧客なのだという。彼らはベアリング以外の事業は手掛けていない。何世代にもわたるほど研究することが多すぎて、それどころではないというのだ。

マイクロソフトやヤフー、メルセデス、ホンダ、マクドナルドなど、世界の著名ブランドを見てみると、いずれも1つの分野に専念し続けており、その業界内でより深く、より楽しく、より大きくなるようやってきたのである。翻ってハイアールやレノボといったわが国の企業は、投資を始めたり、不動産を扱ったり、さらには健康品に手を出したりさえする。ここに、中国ブランドと日本ブランドとの差があるのではないかと思う。

以前テレビで、浙江省のある地域がある製品で世界トップレベルの加工生産能力を急速に身につけながら、短期間のうちに元の事業を捨てて別の業界に参入し、その業界でもトップ3に入ったというニュースを見た。しかし、どんな事業を手掛けるにしても、工場やオフィスはいつまでたってもボロボロで粗末なのだ。このため、彼らは確かにある程度のお金は稼いでも長続きしないうえ、同業者からも尊敬されないのだ。

私が東京の中小企業促進センターを視察した際、そこのリーダーがしてくれた話がなおも印象に残っている。

「あなた方中国人は今、とてもすごい勢いで成長しており、学習能力も高い。まるでかけっこのようにわれわれの後を追いかけてくるので、抜かれるのではないかとますます心配になる。そこでわれわれはイノベーションをしなければならなくなる。イノベーションには大量の投資が必要で、それには価格の上昇が必須だ。そうしてこそわれわれは初めて競争においてかすかな優位性を保つことができ、生存できるのだ。われわれがある分野に専念し、イノベーションし、精巧さを求めなければならない背景には、あなた方が迫ってきているということもあるのだ」

この話を聞いて私は正直なところ、顔が赤くなるほど恥ずかしかった。彼の話は表面ではわれわれを称賛しているが、実際のところは専念やイノベーションを理解していないと批判していたからだ。私が言いたいのは、実業家が愛すべきものはお金ではなく、製品やブランドであるということだ。金儲けは経営の結果にすぎず、経営の目標ではないのだ。

(編集翻訳 城山俊樹)