少し気が早いかも知れませんが、2012年度のNHK大河ドラマは、「平清盛」とアナウンスメントされています。
「祇園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり」
で始る「平家物語」(作者しらず)には、
儚くうら悲しい響きがあります。
平家は源氏と闘い壇ノ浦の藻屑と消えましたが(1185)、その落人達は密かに山間(やまあい)の村に隠れ住んだと言う伝説が有ります。
日本全国に、百数十箇所ほども有ると言われています。
その伝説の村は、四国と九州に多く分布しています。

稗つき節 宮崎県民謡 歌詞情報 - goo 音楽
★良く知られた箇所は、
1.熊本の五家荘
2.宮崎の椎葉村
3.徳島の祖谷山(いやさん)
4.岐阜の白川郷
5.栃木の湯西川
6.etc.
私が、実際に旅した落人伝説の里は、白川郷、湯西川、祖谷渓の3箇所です。
私が特に印象深く感じた落人の里は湯西川です。その湯西川では、「家庭で鶏を飼わない」とか、「五月の節句でも鯉幟は立てない」ことを不文律にして来たそうです。
鶏が鳴いたり、鯉幟を流せば源氏側に
気取られるは必定です。
現代では、このような用心は必要ないし、実生活で昔の戒めを気にしてないように見えますが、村人の心の奥底に、その影が棲み付いていると思います。
徳島の祖谷山には、谷底の渓流の遥か高い所に、蔓で編んだ蔓橋(かづら橋)が架けられています。
下を見ると、ちょっと足がすくむ気持です。吊り橋が、とても高いし、吊り橋がユラユラとします。
平家の落人達は、追手から深く逃れる為に、奥深い山間(やまあい)を選んだことがはっきり伺えます。
こんな話も有ります。米を研ぐときは、川では研がない。何故なら、米の白い研ぎ汁は、下流で発見され易いからです。
旅のときに、こんなことを頭の隅に入れて置けば、益々味わい深い旅になるに違い有りません。