■一本のボルト | 真空管のアナログ世界に魅せられて

真空管のアナログ世界に魅せられて

「温故知新」と言う言葉が有りますが、真空管は将にそんな存在だと思います。真空管を今では知る人も少なくなりましたが、デジタル全盛の今でも、真空管のアナログ技術を学び、真空管ラジオを楽しむ人は沢山います。私もその中の一人です。真空管を愛しむ想いで・・・・。

昨日の大阪発、高知行き全日空機が、前輪が出ないため胴体着陸して、60人の乗客乗務員の生命を脅かした、その原因が解明されたようですね。


なんと、たった一本のボルトの脱落で、前輪格納扉に部品がひっかり前輪が出なかったということです。しかも、よもやの場合に、準備されていた手動式レバーも、このボルト1本で働かなかったそうです。


分かって見れば、簡単な事に見えますが、私は人命に関わる装置には、3重の安全対策が施こされるべきと思います。


一般に、人命の危険とか、災害など重大な事故が想定される場合は、フェール・セーフの思想が有ります。この思想は、「だめおし安全装置」の考え方です。たとえ、誤りや、失敗があっても、最後まで安全を保障する仕組みです。


今回の全日空の事故のフェール・セーフは、手動式のレバーですが、このレバーも、たった1本のボルトの脱落で機能しませんでした。


私は、航空機には、第3のフェール・セーフ策を講じるべきと思います。航空機の場合、一旦事故が起こると、大惨事に発展する危惧が非常に高いためです。


私は、航空機の専門家では有りませんから、専門家から、見れば、失笑ものかもしれません。しかし、敢えて言えば、4個の前後輪の他に、大きなボール・ベアリング状の前後輪を備えることが有効だと思います。


この大きなボール・ベアリング状の前後輪は、常に、露出させておき、地面と直接接触する事を防止します。飛行中の空気抵抗を最小限にするため、外部の露出は少なくします。


前輪部に、この装置が備えられていれば、全日空機のノーズ部の滑走路との接触は避けられたはずです。


専門外の私のつたない提案かも知れませんが、航空機関係者へ敢えて、提案します。

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