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二世帯住宅で水回りを分けるべきか？
二世帯住宅という選択肢が
頭の中にふっと浮かんだ
両親もそろそろ高齢になってきたし
これからの暮らしを考えると
一緒に住むというのも悪くない
そう思っていた矢先
地元の友人マサオが
二世帯住宅を建てたと聞いた
久しぶりに会ったとき
真っ先に聞いたのは
「どう？暮らしやすい？」という質問だった
マサオは少し考えて
「悪くないよ
でも水回りは絶対に分けたほうがいい」
と真顔で言った
その一言にドキリとした
まだ間取りのことなんて
ほとんど考えていなかったが
水回りを分けるかどうかなんて
それこそノーマークだった
「風呂も洗面台もキッチンも
全部一緒にしたんだけどさ
正直、思ったより気をつかうんだよね」
マサオは笑いながら言ったが
その笑顔の奥に
少しだけ疲れを感じた
「親父が朝早く風呂入るんだけど
こっちは寝てたいしさ
夜は夜で
オカンが使い終わったら掃除してるし」
なるほどと思った
水回りって
ただの設備じゃない
時間の使い方とか
生活のリズムに直結する場所なんだ
「でも一番困ったのは
キッチンだな」
マサオがそう言うと
奥さんも横から加わってきた
「お義母さんが冷蔵庫の中身を
勝手に変えちゃうのよ」
「調味料の場所とかも動かされてて
料理のときに探すの大変なの」
聞いてるだけで
こっちまで胃がキュッと縮まった
「それで結局、ミニキッチンつけたよ
２階にね
最初から分けとけばよかったなあ」
マサオ夫婦は
今でこそ落ち着いた様子だったが
その道のりは簡単ではなかったようだ
「家族なんだから分けなくていい
って最初は思ってた
でもそれって
仲がいい前提の話なんだよね
生活って、思ったより
距離感が大事なんだなって思ったよ」
マサオの言葉が
胸に残った
うちはどうするべきか
両親はおっとりしているし
うまくやれる気もする
でも
毎日のことになると
小さなストレスが
積もっていく可能性もある
見えない我慢が
いつの間にか大きくなることもある
それなら最初から
トラブルの芽は
つぶしておくほうがいいのかもしれない
二世帯住宅だからこそ
ほどよい距離と
ちょうどいい不干渉が
心地よさを生むのかもしれない
「予算オーバーだけど
水回りは分けようか」
帰りの車で
妻にそっとそう言うと
彼女はうなずいた
「わたしもそう思ってた」
二人とも同じ気持ちでいたことが
なんだかうれしかった
家づくりって
間取りや素材も大事だけど
一番大事なのは
小さな気づかいなのかもしれない
みなさんは二世帯住宅を考えるとき
どんな工夫をしていますか？
ぜひコメントで教えてくださいね
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