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南向き区画の本当のメリットとは
土地を探している最中だった
休みのたびに住宅展示場に行き
気になる区画があると
現地にも足を運んだ
不動産会社の人がよく言っていたのが
「この区画は南向きなのでおすすめですよ」
というセリフだった
最初はなんとなく聞き流していたが
何度も言われるうちに
南向きという言葉が気になってきた
南向きって
そんなにいいものなんだろうか
たまたま訪れた建売のモデルハウスで
営業マンが
「ぜひ昼間に見てください」と言った
理由を聞くと
「日当たりが全然違うんですよ」とのこと
その言葉に少し興味が湧き
昼間にもう一度訪問することにした
午後1時
同じ分譲地の東向きの家と
南向きの家を比べてみた
たけやんがまず驚いたのは
リビングに差し込む陽の光だった
南向きのリビングは明るくて
自然と心が落ち着いた
「カーテンを開けなくても
こんなに明るいんですね」
そうつぶやくと
営業マンがうなずいた
「冬場でも日差しがしっかり入るので
暖房効率が良くなりますし
洗濯物も乾きやすいんですよ」
東向きの家にも入ってみた
朝は明るいかもしれないが
午後になるとやや暗く感じた
「午前中は光が入りますが
午後は寒くなることもありますね」
営業マンの説明は
決して押し付けがましくなかった
ただ
暮らしの中でどう違いが出るかを
教えてくれた
たけやんはその日
近所にある南向きの家が立ち並ぶ
住宅街を歩いてみた
どの家もリビング側に大きな窓があり
ベランダや庭が明るく開放的だった
そこで一人の奥さんと会話をする機会があった
「うちは南向きにして
本当に良かったですよ」
そう話す彼女は
ベランダで洗濯物を取り込んでいた
「冬でも太陽が入るから
部屋の中があったかいのよ」
リビングから見える庭では
子どもたちが遊んでいた
「日が差してるだけで
なんか安心するんですよね」
その言葉が妙に心に残った
その夜
たけやんは自分のアパートに戻り
夕方の薄暗い部屋を見ながら考えた
毎日を過ごす場所だからこそ
自然の光って大事なのかもしれない
翌週
たけやんは土地の候補を
いくつか絞っていた
そして
その中でも
南向きの整形地に目をつけた
少し価格は高かったが
この先何十年も暮らすことを考えたら
妥協はしたくなかった
「ここにしようかな」
そうつぶやいたたけやんの顔には
少しだけ
迷いのない表情が浮かんでいた
光の差し込む家で
家族と過ごす日々を想像したとき
南向きの土地の価値が
やっと自分の中で腑に落ちた気がした
みなさんは
土地を選ぶとき
どこに注目していますか？
コメントで
あなたの考えも教えてください
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