思ったより音が響く間取りの失敗

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思ったより音が響く間取りの失敗

「お前んち、思ったより響くな」

引っ越して間もないある日の夜
友人のカズが家に遊びに来たときの一言だった

　

たしかに
リビングで話していると
2階の子ども部屋から「うるさい」と声が飛んできた

　

「たけやん、これ遮音材入れてない？」
カズは建築士で
仕事柄、こういった話には詳しい

　

「断熱材は入ってるけど、遮音材は特に…」
そう答えると
彼はため息をついた

　

「LDKの天井と2階の床の間、
ここに何を使うかで音の伝わり方が全然違うんだよ」

「軽量鉄骨とか木造でも、防音の工夫はできるんだけど
その辺、ハウスメーカーと話した？」

　

たしかに
建てるときはデザインや収納ばかり気にしていて
音の話はほとんど出なかった

　

家族みんなが集まるLDKのすぐ上に
子ども部屋がある

「ちょっとした物音が響くのよ」
妻にも言われていたけれど
そのときは「そんなもんだろう」と流していた

　

だが実際に暮らしてみると
想像以上に気になる

子どもが2階で走ると
下にドスドスと音が響く

　

逆に
テレビの音や食器の音が
2階にも筒抜けになる

　

「音って生活の質にけっこう影響するよな」
カズの一言が
じわじわと効いてくる

　

「これ、あとから対策できるのかな」
そう聞くと
「完全には無理だけど、やれることはある」
と彼は言った

　

たとえば
床材の下に遮音シートを敷くとか
天井裏にグラスウールを追加する方法もあると

ただし
工事は手間も費用もそれなりにかかる

　

「設計の段階で気づいてれば
コストも抑えられたのにな」

そう聞いて
少し悔しさがこみあげた

　

静かな家
それだけで心が安らぐのに

自分はその視点を
すっかり見落としていた

　

「今からできること、少しずつでもやってみるよ」
そう伝えると
カズは頷いた

　

「家は住みながら改善していくものだよ」

その言葉に
少し救われた気がした

　

音に悩まされない家づくり
これから建てる人には
ぜひ気をつけてほしいと思う

　

そして今夜も
子ども部屋から「静かにして」の声が聞こえてくる

　

耳に痛いけれど
たしかにこれが現実だ

暮らしてみて初めてわかることが
家づくりにはたくさんある

　

あなたは
どんな音に気をつけたいですか？

よければコメントで教えてください

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