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 家事動線で失敗しない工夫とは

家事動線で失敗しない工夫とは

新しい家を建てると決めてから
ずっと気になっていたのが
家事動線のことだった

共働きで子どももいる我が家にとって
家事の効率はとても重要だ

「無駄な移動を減らしたい」
それが家づくりを始めた頃からの願いだった

でも
いざ間取りを考え始めると
どこに何を配置すればいいのか
正直よくわからなかった

そのとき相談したのが
以前家を建てた先輩のミナミさんだった

「私ね そこめっちゃ失敗したんだよ」
開口一番にそう言われて
ちょっと驚いた

彼女はキッチンと洗濯機の位置が
家の端と端にあるそうで
毎日の家事がとにかく大変だと言う

「一日に何回も行ったり来たりしててね
それだけで疲れちゃうんだよ」

その言葉を聞いて
これは失敗できないと思った

それからは
自分でも徹底的に動線について調べた

まずやったのは
一日の動きを書き出すことだった

朝起きてから寝るまで
どこで何をしているかを全部紙に書いた

すると意外なことに気づいた

洗濯物を干す動線が
いつも遠回りしていることや
ゴミ出しに必要な道具があちこちに散らばっていること

それをもとに
設計士さんと話を進めていった

「キッチンから洗面所へは
直接行けるようにしたいです」

「パントリーと洗濯室は近くにしたいです」

そんな希望を出すと
設計士さんはスッと図面を引き直してくれた

結果
キッチンと洗面所が一直線につながり
洗濯室と収納スペースもまとまった間取りになった

そしてもうひとつ意識したのが
「途中で何かを置ける場所」だった

洗濯物を運ぶ途中に
一時的に置けるカウンター

買い物帰りに荷物を置ける土間収納

小さなことかもしれないけれど
これがあるだけで
ずいぶん助かる

実際に暮らし始めてから
その効果はすぐに感じられた

洗濯機から洗濯物を出して
すぐ横で干して
取り込んだらすぐ収納

キッチンから出て
洗面所を通って洗濯室へ

リビングに戻るまで
ひとつのルートで完結する

「こんなに楽だったんだな」
家事動線を整えることで
心にも余裕ができた気がした

ある日 妻が言った

「最近 家事が苦じゃなくなったね」

その一言で
頑張って考えたかいがあったと
心から思えた

家づくりは間取りがすべてじゃない

だけど
毎日のことをスムーズにする工夫は
間違いなく生活の質を上げてくれる

これから家を建てる人には
声を大にして伝えたい

図面を見るときは
動きも一緒に思い浮かべてみてほしい

紙の上では気づけないことが
たくさんあるから

そして
一度完成した図面でも
遠慮なく修正してもらったほうがいい

何度でも考え直す価値がある

それが
失敗しない家事動線のコツだと
私は思っている

今の暮らしを少しでも楽にしたい

その気持ちを忘れなければ
きっと納得のいく家ができると思う

 
 
 

 

 

 

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