諦めの悪い

遠い空を眺めているはずの
あの人へ想いをしたためて
お手紙を出そうと思います
いいえ
あの人は雲を眺める方を
好んでいたかもしれません
まるでもう遠い昔のようで
その眼差しを思い出すのさえ
心苦しく思われることもあります
ええ
その姿を思い浮かべるだけで
涙が零れ落ちそうで
嗚咽を我慢するのに必死で
肩が震えてしまうのを
どうにも抑えようがありません
そう
そんな私を見つめてくれる
強い視線を背中に感じながら
振り向かずにいる私を
どうにか許してくれている
かの人に対する罪悪感に
責め苛まれてはいますが
まるで
世界が止まってしまったかと
疑わずにいられないような
その瞬間を共にするのは
あなたかもしれないと
そう予感をしてはいるものの

======================
郵政省設置記念日