久しぶりの名盤レビュー、何をレビューしようか迷ってたのですが、TSUTAYAで借りたこれにしました!サンボマスターの中でも名盤との声が高い2ndアルバム「サンボマスターは君に語りかける」(2005年1月24日発売)です。
曲リスト
1.歌声よおこれ
2.青春狂騒曲
3.これで自由になったのだ
4.美しき人間の日々(サンボマスターは君に語りかけるバージョン)
5.夜が明けたら
6.欲望ロック
7.想い出は夜汽車にのって
8.週末ソウル
9.あなたが人を裏切るなら僕は誰かを殺してしまったさ
10.マフラーの揺れる間に
11.ふたり(二人は世界のためにバージョン)
12.月に咲く花のようになるの
このアルバムの帯には、Rockin' On社長の渋谷陽一さんのコメントが添えられていて、それが非常に素晴らしいと思ったので載せときます。
「昔から正しいロックには気恥ずかしさがあった。恥ずかしくて、変テコで、セクシー。それが正しいロックである。これは正しいロックバンド、サンボマスターのセカンドにして最高傑作のアルバムである。」
そう書いてある通り、このアルバムは文句なしに傑作で、また日本語ロックの新たな金字塔であるアルバムです。渋谷さんの言うように、サンボマスターのロックには気恥ずかしさがある。一歩間違ったら引いちゃいそうなくらいに率直で正直な歌詞。スリーピースらしいサウンドと綺麗な美メロに乗せて、さらに山口さんが綺麗な声を枯らせて、そのメッセージを放つ。その姿はあまりにも青いです。しかし、聴いててしばらくすると、目頭が熱くなる。それは、彼らが恥ずかしさを隠さずに、ただまっすぐに真正面から闘っているからです。そんなサンボの姿には、いつも心をガシッとつかまれます。まさにタイトルの通りに私たちに語りかけてくる。決してきれいごとなんかじゃない。喜びも悲しみも怒りも、酸いも甘いも、全てを思ったままに吐き出している。その姿は激しくもどこかせつない。その姿に心を打たれるのです。まさに、日本ならではのロックの姿が、サンボマスターにはあります。
日本のロックはダサい、ロックなら絶対洋楽だ。残念ながら、洋楽コンプレックスがほとんどなくなったと思う今でも、そう言ってバカにする人たちも未だにいるのですが、そう言ってる人達は、もっと視野を広げてほしいなと思っています。サンボマスターは、正しいロックを鳴らしている。まずはこのアルバムを聴いてほしいです。そして彼らの良い意味での青さに、心を打たれてほしいです。個人的に、”美しき人間の日々”、”あなたが人を裏切るなら僕は誰かを殺してしまったさ”辺りは名曲。