贔屓映画【砂の器】 | .

贔屓映画【砂の器】


日本映画史上孤高名作と思うのは私だけだろうか?

この時代の映画にハズレは無い


1974(S49)年 松竹系公開
監督:野村芳太郎
原作:松本清張
脚本:橋本忍/山田洋次
出演:丹波哲郎
森田健作/稲葉義男/佐分利信・笠智衆・花沢徳衛・山谷初男/ 島田陽子・山口果林・松山省二・春川ますみ・菅井きん/内藤武敏・丹古母鬼馬二/渥美清
緒形拳 加藤剛 加藤嘉

 
昭和46年6月24日早朝、東京・国鉄(現JR)蒲田駅操車場構内にて撲殺死体が発見される。被害者は“初老の男性”という以外皆無で、身元を判明する物は全く持ち合わせていなかった。

死体発見の数時間前、蒲田駅近くのトリスバーで被害者が若い男と話混んでいるのをバーの女中の証言で判明する。

女中の証言で2人は「カメダはどうした?」「カメダは変わらないか?」と会話していたいう。

警視庁捜査一課係長(稲葉義男)以下担当捜査員は当初[カメダ]を人名と断定して捜査していたが、全く成果が見えなかった。

捜査一課刑事・今西警部補(丹波哲郎)は「カメダは人名ではなく土地の名前ではないだろうか?」と捜査会議で進言。

今西警部補と西蒲田署刑事課・吉村巡査(森田健作)の二人はカメダを求め、秋田県・羽後亀田に向かう。

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昭和35年に発表された松本清張の原作を14年後に映画化。

当初は原作発表後1年後ぐらいで映画化だった企画が、延びに延びて14年後になってしまったという。

その時点で既に物語の主要人物・本浦千代吉役は加藤嘉で決定していた。加藤嘉としては待ちに待たされた格好となったが、名脇役で通した加藤嘉の代表作と言っても良い。

また丹波哲郎が秋田・出雲・伊勢・金沢・大阪の各地を掛け周り、足で成果を挙げる“平刑事”を演じている作品は、私が知る限りこの作品だけのような気がする。

私は原作を読んだ後に映画を視聴したが、とにかく最後は泣けしまう映画である。