誠実に、自分の内側で、甘いことは味わい、厳しいことも消化して、
やっていくしかないんだ。毎日を。
知であること、美であること、わたしのこのふたつの最終的な目標を、
忘れずかかげて、ひけらかさずに。
知であるということはどういうことか。
美であるということはどういうことか。
自問自答を続けながら。
たとえ、恋がびりびりに破れて粉々に砕かれて足元で踏みにじられても、
たとえ、満座の中ではずかしめられても、
あたしはあたしだ。なにも変わらない。そうでなくてはならない。
でも、変わらなきゃいけない。毎日の中で、いらない鎧は脱ぎ捨てて、
新しいことを教えられたら、そしてその通りだと思ったら、
軽々と変わらなきゃいけない。
うわべを取り繕っても、底が知れるような、そんなあたしにはおさらばしなくちゃ。
負けない。
負けない。
あたしは多分ひとりじゃない。
ひとつのわがままが通らなかったというだけで、世界に拒否されているわけではないんだよ。