あの日…大都会の片隅で出会った同じ誕生日の君に捧げます。


俺夢「THE BLOG~もう一度~」 by Ameba-middle_1114075634.jpg






ミレニアムの2000年12月1日。

俺は、新宿ALTA前の横断歩道に新宿駅を背にして立っていた。


一目見て、そして惚れた…わけではない。

言い表せない何か…直感みたいなもの……俺は彼女に気付いた横に立つ友達にこう言っていた。



『わりー、俺が行く』









その年から大学に入った俺。

一浪して入った一流大学だった。

入学式で一目惚れした同級生と何故か速攻で付き合う事が出来たが、夏にはフラれてしまっていた…

その夏を駅弁当の製造のバイト(いわゆるベルトコンベア式流れ作業、しかも深夜…)という地味な作業に丸々費やし、秋にはヤケ気味に金髪にした。



そんな俺が10月31日突如として、ナンパを開始。

生まれて初めての行為だった。

以降、中学時代の同級生(彼もナンパ未体験だった)と連日連夜、繁華街に繰り出した。

群れる事が嫌いだった俺らは、始めこそ二人で声をかけていたものの、次第に個別に声をかけはじめた。

完全なる個人戦。





2週間位経過した頃だろうか…友達がホステス系の綺麗な女性と喫茶店に入る事に成功。

凹んだ俺は、その頃ハマッテいた洋服店の店員に泣きつきにPARCOに飛び込む始末…



その後も全く成功しない日々が続いた。



横浜で人生初めての無視を食らった時には、友達と一言も話せない程、オチタ…



恵比寿では元AV女優の田原あゆみさんに似ためっちゃ可愛い人に声をかけるのを躊躇っているうちに、ホスト系のイケメンにかっさらわれた夜もあった…





ナンパ開始から一ヶ月経過した頃、新宿ALTA前の横断歩道で出会った美奈(仮名)…

俺にとって初めての成功だった。

(この頃は友達になる事をとりあえずの成功としていた)





台場で初デートした日、偶然にも、彼女が俺と同じ誕生日だという事を知った。



俺らは二十歳だった。



彼女のアメリカ短期留学が決まっていた為、イヴは一緒に過ごせなかったけど、浅草でもんじゃを食べたり、代官山のモンスーンカフェで飯を食べたり、台場で水上バスに乗ったりしていくうちに…完全に好きになった。



だが、当時は純だった俺…告白しようと決めたのに告白できない夜が何度もあった…



知り合って四ヶ月後、俺の気持ちは『友達でいいかな』程度に下がっていた…



2001年、春、ナンパで知り合った別の女性に惹かれていたんだ…

だが、そのコにも告白出来ずにいた俺…

見事なチキンハートだった…



ある時、美奈に電話でそのコとの事を相談した。

『完全に友達感覚になってしまって告白出来ないんだ…』

『告白しちゃいなよ!行くしかないよ!』みたいな事を言ってくれた彼女…

その時、俺は何故か『今のこの話って俺と美奈の事なんだ…』

って言ってしまった…



今になって思えば、きっと、『卑怯だけど、美奈に告白するならここしかないな』っていう気持ちと好きだった女の子に一度は自分の想いを伝えてみたい気持ちがあったんだと思う…



俺は翌日、彼女を台場の観覧車の下に呼び出し、もう一度気持ちを伝えた。

彼女が台場の観覧車に一度も乗った事がなく、いつか好きな人と乗りたいと思ってる事を知ってたから…



『俺と観覧車に乗ろう』



だが、彼女の返事はNOだった…



その後は気まずくなる事もなく、俺達の関係は完全に『友達』になった。





4月、互いの友達を呼んで、花見をする事に。

俺はその席で彼女の友達と意気投合し、後日、そのコの家に泊まる事になった。

『一発やるか』と思っていた、その日の昼に美奈と会う事になった。

どういう経緯で会う事になったのかは覚えていないが、帰り際、『友達の家に行かないでほしい』と言われた。

完全に友達関係になったとはいえ、少し前まで好きだった人…俺は迷いに迷った…

駅のホームだった…

二人、立ち尽くした。

何本も電車が通過していった…







けど、最終的に俺は彼女の友達の家に行く事を選択した。



家に行くという約束の方も破りたくなかった。



手料理をご馳走になり、一緒に寝る事になったが、俺はやらなかった…

迷いはなかった…が…

キツカッタ…

ギンギンに立っていた…





後日、美奈にもう一度、告白した。

月島の橋…



その時、流れていた着信メロディが『恋愛レボリューション21』



俺は生まれて初めて、ナンパに成功した自分と同じ誕生日の人と付き合える事になった。



『誕生日はお互いに祝い合おうね』

『ああ』













ふっ……

キマッタな…?









だが、俺は彼女と誕生日を祝い合う事も、台場の観覧車に一緒に乗る事もできなかった…