海の霧
_(千葉)犬吠埼灯台
_9:55PM 2009.03.02
[海の霧]港や湾のなかでは、海面がうすい霧でおおわれたり、海
面からうすい湯気のような霧が立ちのぼったりするのを見ることが
ある
これは、暖かい陸上の空気が冷たい海面上へ流れていって冷えるた
め、あるいはこれとは反対に冷たい陸上の空気が暖かい海面上へ流
れて暖かい空気とまざるために発生するものである
このような霧は、厚さもせいぜい2~3㍍以下で、長く続くものでは
ない
しかし、海上では大規模な濃霧が広い海域にわたって発生して幾日
も続くことがある
★
_犬吠埼灯台(千葉)
その厚さも数十~数百㍍がふつうであり、一般に霧雨をともなう
この濃霧が風に吹き流されて海岸へおしよせ、また数㎞の内陸まで
侵入することも珍しくない
こういう大規模な海霧は、暖かい海上を長く吹き渡ってきた高温、
多湿の風が急に水温のひじょうに低い海域にやってきたときに発生
する
1949年高橋喜彦は、冷海面上で暖かい空気が下方から冷やされると
しだいによどむ傾向ができ、後から流れてくる空気がこれをのりこ
えるために上昇気流ができて、水蒸気の凝結が起るのであると説明
した
すなわち、こういう海霧は雲が海面までたれ下がったと同じような
ものであるから、したがって霧層も厚く、また霧雨も伴なうもので
ある
このような大規模な海霧は世界のいくつかの海域で見られるが、水
温や暖かい風の方向と関係があるので、発生するところや季節はき
まっている
★
_犬吠埼灯台(千葉)
日本では、6~7月ころ千島列島および北海道の近海を流れる親潮
寒流の海域に発生するものが有名であり、カリフォルニア沖では夏季に
こういう海霧が発生する
このほか、高緯度地方の海域では前線に伴なって濃霧の発生する
ことがある
この霧は明らかに前線によってできた雲が、凝結する高度がきわめ
て低いために海面までたれ下がったものということができる
日本付近では、オホーツク海上の濃霧はこの種の海霧のことが多い
海上の濃霧は、しばしば船舶の進路を誤らせ、遭難の原因となる
たとえば、日本近海における遭難の約50㌫は濃霧によるものである
(神戸海洋気象台の調)
霧中の衝突や座礁を防ぐため、霧笛を鳴らして船舶あるいは灯台の
位置を知らせるほか、現在ではさらにレーダーも使われるように
なった(高橋 喜彦)
★

[海の霧]港や湾のなかでは、海面がうすい霧でおおわれたり、海
面からうすい湯気のような霧が立ちのぼったりするのを見ることが
ある
これは、暖かい陸上の空気が冷たい海面上へ流れていって冷えるた
め、あるいはこれとは反対に冷たい陸上の空気が暖かい海面上へ流
れて暖かい空気とまざるために発生するものである
このような霧は、厚さもせいぜい2~3㍍以下で、長く続くものでは
ない
しかし、海上では大規模な濃霧が広い海域にわたって発生して幾日
も続くことがある
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その厚さも数十~数百㍍がふつうであり、一般に霧雨をともなう
この濃霧が風に吹き流されて海岸へおしよせ、また数㎞の内陸まで
侵入することも珍しくない
こういう大規模な海霧は、暖かい海上を長く吹き渡ってきた高温、
多湿の風が急に水温のひじょうに低い海域にやってきたときに発生
する
1949年高橋喜彦は、冷海面上で暖かい空気が下方から冷やされると
しだいによどむ傾向ができ、後から流れてくる空気がこれをのりこ
えるために上昇気流ができて、水蒸気の凝結が起るのであると説明
した
すなわち、こういう海霧は雲が海面までたれ下がったと同じような
ものであるから、したがって霧層も厚く、また霧雨も伴なうもので
ある
このような大規模な海霧は世界のいくつかの海域で見られるが、水
温や暖かい風の方向と関係があるので、発生するところや季節はき
まっている
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日本では、6~7月ころ千島列島および北海道の近海を流れる親潮
寒流の海域に発生するものが有名であり、カリフォルニア沖では夏季に
こういう海霧が発生する
このほか、高緯度地方の海域では前線に伴なって濃霧の発生する
ことがある
この霧は明らかに前線によってできた雲が、凝結する高度がきわめ
て低いために海面までたれ下がったものということができる
日本付近では、オホーツク海上の濃霧はこの種の海霧のことが多い
海上の濃霧は、しばしば船舶の進路を誤らせ、遭難の原因となる
たとえば、日本近海における遭難の約50㌫は濃霧によるものである
(神戸海洋気象台の調)
霧中の衝突や座礁を防ぐため、霧笛を鳴らして船舶あるいは灯台の
位置を知らせるほか、現在ではさらにレーダーも使われるように
なった(高橋 喜彦)
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