はい、今回も珍しく間を空けずの更新です(笑)

 

今回はちょっとスケールの大きな話で、「あと10年の間に僕が取り組んでみたいこと」について書いております。

ちょっと壮大過ぎて、しかもおま言う的な内容でかなり長文でありますがてへぺろまぁ読んでやってください目

 

 

適当にのらりくらりと生きて来ましたが、おかげさまでこの2月で50才になり、定年まであと10年。

先日50歳になった時に「この10年は真剣に仕事しよう!」と決めて、じゃあ何をするの?と改めて考えたら、今の僕の状況で取り組みたいことが3つありました。

 

 

まずひとつ目。

一番スケールも大きくて難易度も高い目標だけど、「視覚障害支援機器の業界を長期的に持続できる産業にしたい」ということ。

 

九州の片田舎のイチ販売店の僕なんかが考えることではないし、そんなの無理だよ、と自分の心の声も聞こえますが(笑)、昨今の不景気にこのコロナ禍、かなり危機感を持ってます。

実際、まず全国でこれまでロービジョンに積極的に取り組んでいた大手眼鏡店がこの春に手を引きました。また福岡でも販売店の縮小や廃業が相次いでます。

僕らは民間の営利企業である限り、利益の出ないところに新規参入や事業拡大はあり得ません。もともと時間と労力の割に利益率の少ない社会貢献事業に近い分野で、おそらく視覚支援機器専業の業者は少数派で多くの企業は他の収益部門で補っています、その多角経営自体はもちろんいいことなのですが、視覚支援機器市場そのもので利益が生まれない限り、どんな会社がやっても経営が傾くと一番先に切られる可能性があります。

 

そして、我社にとってもその可能性はゼロではないと考えています。

 

過剰な利益をだしてぼろ儲けを企むのではなく、適切な利益が上がり各社が事業を長期的に持続できるような、また他の企業が新規参入したくなるような魅力ある産業にしたい。

これに近いことを、2年前に呼んでいただいた岩手の視覚リハ大会のシンポジウムでお話させていただきました。その時より状況は悪化しています。正直どうしたらいいのかわからない・・・

でも模索していきます。

 

 


次にふたつめ

これは実はロービジョンケアに関わりだした当初から思っていたことなんですが、「全国の眼鏡店はロービジョンケアの入口として機能できないか?」ということ。

 

人が普通、「なんか最近目が見えにくくなったなぁ」と思ったらまず行くのは眼科か眼鏡店ですよね、いきなり盲学校や福祉の窓口に行く人はいないと思います。

前のブログにも書いたけど一般的に眼鏡店で対応できるのは屈折異常、調節機能の異常、非顕性の両眼視機能の異常、あと羞明とか。それらでお客様の主訴が解決できない・対応できない時にはもちろん「眼科に行ってください」になるんですが、それだけで終わらないようにはできないかな?と。

もちろん眼鏡店では疾患名も視野もわかりませんから本格的なケアはその場では出来ないでしょうけど、それでも眼鏡で出来ること・出来ないことを説明し、眼鏡以外の他の方法、拡大鏡の利用、ハイパワープラスレンズ、単眼鏡、PCのハイコントラストや拡大鏡などの設定などの提案や情報提供は出来ないのかな?と。

そのお客様が眼科に行き治療し快癒すればもちろん良し、その販売店に帰ってきて眼鏡を作成してくれるでしょう。でももし予後が悪かったら?視力そのものが改善しなくても、治療中でも、眼鏡以外にも見え方を改善させる方法がある事を情報として伝えておく事でご本人の不便さはかなり改善できるはずだし、いざと言う時の精神的な落ち込みも少ないのではないかと思います。

この場合、眼科も診察・治療だけでなく、予後不良の場合に視覚リハにつなげてもらう必要がありますが、すでに眼科はスマートサイトという仕組みができてリハが必要な患者様にロービジョン専門医・訓練施設を紹介する仕組みが構築されつつあります。

 

では僕ら眼鏡店は何かやっているのか!?

 

できれば今後認定眼鏡士が国家資格になるならロービジョンケアに関する最低限の知識・技術を必須課目にしてほしいな、というのが目標です。

とは言え、さてこれもどこから手をつけたものか(笑)

例えば眼鏡士の生涯教育では累進レンズとか両眼視のことをよくされてますけど、たまにはロービジョンケアやってほしいな、と・・・日ラのTさんとかアサクラのYさんとか眼鏡士でロービジョンに詳しい方もいいし、淑徳大学のK先生の光学の講義とかもいいなぁ、日点のKさんに日常生活訓練の話してもらってもいいな・・・ってそんなのオレがまず聞きたいわ!笑
 

 

 

 

最後の目標、これは私的な内容。

自分で言うのは口幅ったいのですが、視覚障害の支援機器の選定・説明についてはウチの業界ではかなり詳しい方だと自負しております。この学んだことを後に引き継ぎたいな、と・・・キョロキョロ

もちろん眼鏡の勉強もがんばっては来ましたが、眼鏡業界には検査においても調整においても販売においても、僕なんかよりすごい人がたくさんいるので(笑) 僕はロービジョンケアの分野で何かのこせたらな、と考えています。

できれば同じ当社の社内で、誰か人に遺したい、と思っていますが、こればっかりはやる気のある人でないと、こちらから押し付けるのもね…

なので「視覚支援機器論」みたいな文章でも残すかな、と取り組みはじめました。諸先生方、アドバイスをお願いすることも多いのでその説はよろしくお願いいたします(笑)

 

 

で、ここまで書いてきて思ったのが、この3つとも、微妙に関係してるんですよね。

 

①産業として成熟すれば、➡ ②取り扱う販売店も増えるし、➡ ③支援機器に詳しい人も育ってくる

 

逆もまた真ですね、

③支援機器に詳しい人が増えて ➡ ②取扱店が増えれば ➡ ③自然と産業が成長する

 

 

まぁ色々大言壮語すぎる事を書きましたが、こんな事を頭の片隅においておきながらあと10年(正確にはもうあと9年8ヶ月)がんばって過ごしてゆきますグー