体の中の個性だが感情だのを抱えた自分たちが
日々悲鳴をあげて死んでいく
やめろ
嫌だ死にたくない
そう言って
1人ずつ毎日いや
何人も
朽ち果てて
腐敗して
溶けて
ギタギタになる
それは時が経ち過去の遺物となるが
やはりいつも
生き残ったぼくらを見て
朽ちる様を伺っているのだ
骨が見えるその手を伸ばして
ぼくらを誘っているのだ
ウジの沸いた体で土と同化したでろでろの闇を
こっちへ
こっちへと
寄越してくるのだ
過去は
消え去りはしない
過去は
事実となって存在する
腐敗した体で
生者の行進を
指をくわえて手招いているのだ
堕ちてこいよ
こっちだはやく
と
だけれどもそれは
ぼくのなかのぼくだけでなく
外から手招く妖怪共も時折参戦するのだ
人の足を引っ張ろうと
手招いている
手ぐすねひいて
待ってゐる
だから
だから
僕は
魑魅魍魎どもを眺めながら
時に苦戦して思うのだ
ちくせう奴らなんて
野球でもしていればいいものを
と