初夢
「初夢」
星の降る夜がいい。
宇宙の大きさと自分の小ささを思い、誰かに優しくしたくなる。
こどもと年寄りが、元気でよく笑っている国がいい。
働いているひとも気持ちに余裕があって、仕事を楽しんでいそうだ。
犯罪や暴力のない街がいい。
誰かを苦しめるより、社会に奉仕して報酬を得られることがわかっている。
家々や道には、季節の花が咲いているといい。
そよ風が花の香りを運んできて、街も素敵なにおいがするだろう。
なるべく家族と一緒がいい。
老人が孫たちに昔話を語りながら、ゆっくりと時間を楽しんでいる。
明るくて快適な家がいい。
豪華でなくとも機能的で清潔で、笑い声が聞こえてくる。
君のとなりがいい。
個性的でちょっとわがままで。瞬きを惜しむほど、ずっと見つめていたい。
新しい年をむかえた朝、ぼくはこんな夢をみた。 (2011年1月1日)