死刑執行に立ち会うということ | 大地の恵み(旧 ランチ日記in栃木)

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ちょい前、7年間宇都宮に単身赴任してました。
上戸祭に住んでいて、日光も近く、人生をリセットできました。
以来、栃木を応援しております!

千葉法相が、死刑廃止論者なのに死刑執行命令を発令しました。

死刑執行にも法相としてはじめて立ち会われたとか。
私も、死刑制度廃止派です。
一方、光市母子殺害事件の本村さんの主張にも一理あると考えます。

死刑執行は、1990年から3年間はありませんでした。

それが、後藤田政晴氏が法相だった1993年3月26日に再開されました。
直近10年では45人が執行されたそうです。

その間いろんな法相がいました。
弁護士出身・浄土真宗大谷派信徒の杉浦正健氏は、執行命令を拒み通しました。

逆に鳩山邦夫氏は、バンバン執行命令を出し、1年弱の間に13人も殺しました。

世界はどうでしょうか。
国連は、1989年に「国際人権規約」を採択。
この年、私にも長女が誕生し、世界ではベルリンの壁が崩されました。

以来、近代国家は、死刑制度廃止が主流となりました。


世界198ヵ国中、完全なる死刑廃止国は94カ国。

平時のみ死刑廃止とする国も加えると104カ国にのぼります。
さらに、制度があっても過去10年間執行していない国が、35カ国あります。
つまり、70%以上の国では死刑執行はされていない、のであります。

死刑執行数が多いことで有名なのは中国。

世界の死刑のなんと90%は中国で執行されています。
わたしたちの日本は、この中国と同類グループと位置づけられています。

死刑執行がどういうものかもあまり知られていません。
絞首刑だとか、執行ボタンが複数あるとか・・・。
この点、当事者として参加された法相の行為には、敬意を表します。

死刑制度の問題点のひとつに、「誤審の可能性」もあげられます。
DNA鑑定で19年間服役させられ、DNA鑑定で釈放される、というのが現実。
自白の強要も、昔から問題視されてきました。

死刑を廃止し、仮釈放を認めない終身刑にかえられないのでしょうか。
「絶対終身刑」という制度だそうです。
法務当局は、「生きる希望のない収監者を生み出すだけであり、
かような厳罰化(!)は受け入れられない」という見解だそうです。

服役方法も、社会貢献的な労働やポランティア活動をもっと取り入れ、
それらを一生やってもらえば、殺してしまうよりいいのでは。
被害者の視点に立った改正議論を、もっとすべきではないでしょうか。

(余談)
弁護士の安田好弘氏、あやしく活躍されてますね。
宇都宮「U病院事件」も担当だったんですね(びっくりです)。

光市母子殺人事件の時にTVに映って、氏のことをはじめて知りました。
最近では、石川知裕衆議院議員の弁護士ですって。