ナポリの グランドホテル ヨーロッパ に着いたのが夜中の11時30分だった


そして2時には寝たけど、日本時間にして考えると朝の9時だから、なんと26時間ほとんど眠っていなかったという事になる


疲れるわけだ


余計な事を考えずに早く眠らなければ明日7時半にモーニングコールがかかる


疲れている割には寝つきが悪かったけど、朝はモーニングコールよりずっと早く目が覚めてしまった


釣りに行く時、ろくに寝ていないのに3時頃から目が覚めてしまうのに似ている


そういえば行く先のプロチダ島は漁師町だ


それほどの観光地でもないけど、スケッチする分にはそういうところのほうがいい
午後の自由時間
午後の自由時間





島に着くと添乗員のMさんに港周辺から旧市街と呼ばれる丘の上までいろいろ案内してもらったが睡眠不足の影響だろう、港を見下ろすところまで上った時はすっかり疲れてしまった


この先にも景観のいいところがあると言われた時はちょっとうんざりしたけど、85歳になるというKさんも一緒なのだ、弱音を吐くわけにはいかない


85歳といえば80歳まで生きればいいと思っている身にしてみれば、もうとっくに死んでいる年齢だ


そういえばフランスに行った時は79歳の人がいたし、フィレンツェに行った時は78歳の人がいた


人生設計を変えなければいけないかもしれないと、坂道を登りながら考えた


後日Kさんに車の運転はされるのですかと、ひょっとしたら近所のスーパぐらいまでは運転しているのかもしれないと思いながら訊いてみたら、なんと高速道路に乗って千葉や茨城まで日帰りゴルフコンペにも行くという


日本人男性の平均年齢79歳は、あれはまだ抵抗力もない子供の病死とかが下げているだけであまり宛てにならないのかもしれない








やっと下見が終わって海沿いの四角いテントを連ねたレストランでMさんに3種類のパスタを注文して貰う


漁師町でも日本のように木造ではない


石の文化と、木と紙で出来た文化の違い


木と紙で出来た建物は火事になれば跡形もなくなるが、石の場合そっくり残る


日本はヨーロッパに比べ過去にこだわらない、古いものはどんどん壊して新しくする文化だという気がする


壊せない石の文化は、あるものを大事にせざるを得ない


日本は全てが消耗品になるけど、向こうは倹約し、ものを大事にする


トイレットペーパーだって日本よりもっと細く、その容器やカッターがなくても点線から必ず切れるようになっていて、壁から出た棒にぶっきら棒に突っ込んであるだけだ (でもウオシュレットは欲しいな・・)


日本で400年も前の家に住んでいる人なんて皆無だが、ヨーロッパではそれが当たり前のような気がする


そんな事を考えていたら漁師のように腕の太い男が二人出て来て、丸太で四角いテントの上をシートで覆い始めた


雨が降り始めテントの連なりの隙間からの雨だれを防ぐためだった


ヨーロッパの店先がテントになっているのは、唯一簡単に取り外したり壊したりし、古くなれば新しいものに取り換えられたりするからかもしれない


店先があまりにも汚れていてはやはりお客は寄り付かない


石の文化にも消耗品もあるのだ(^^ゞ


13人で3種類のパスタを適当に取り分けて食べ始めたころには雨も本格的になった


カフェでコーヒーでも飲みながらスケッチという手もあるのだろうが長旅の疲れもあるし、結局この日はホテル 

ラ カサ スル マーレ でゆっくりする事にした


疲れてはいたが言葉の分からないテレビもつまらないし、部屋の中でやる事もない


ドアの外に僅かに見える雨のプロチダを描いて夕食までの時間をつぶした


南西に見える空は、気のせいか夕焼けとは言えないが僅かにオレンジ色がかって見えた


明日は天気になってくれればいいがという思いが、絵を本物の空より少し明るくさせた