いまさら何を、という感じですが、今日久しぶりにアニメ版を見たので感想ですが、登場人物の個性がはっきりしていて好きです。出てくる人物は少ない用に感じますが、自分自身の過去を振り返るとこんなもんかと。だって高校のときって学年の生徒数が400越えてたけど仲良くしてたのって、4,5人だもん。自分の高校生活もこんなエピソードの積み重ねだったなと思うと懐かしく感じる作品です。最初に読んだ感想は、キャラクターが魅力的だということ。特に智と大阪は僕の好きなタイプです。智は暴走気味のところはありますが、さりとてその暴走は常識の範囲の暴走。日常を越える暴走ではなく、日常を楽しくさせる暴走。そういう友達って必ずよく遊ぶメンバーの中に一人はいたはず。大阪は天然ボケ、というか、少しずれている、まぁお人よしという言葉が似合うのかもしれない。愛すべき性格の持ち主ばかりの作品だと思います。殺伐としたところは全くない、ひたすらに日常生活のなかのちょっとした面白い話や出来事を描いています。もちろん日常の出来事から少しだけ戯画化した作品だからね。こういう高校生活を送ることができたらきっとよかっただろうなぁ、と思わせてくれる作品です。この漫画には人殺しも、盗みも、セックスも無い。暖かい春の日差しのような(この作品が合わない人にとってはぬるま湯のような)穏やかな日々だと思います。何より誰しもが経験している学園生活のイベント(運動会、文化祭、テスト勉強、夏休みなどなど)が出てくるということで、日常の生活を描いているから、「ああ、こういうことももしかしたらあったかもしれないな」と思うことができる。作者のセンスがいいから、僕たちが学園生活で見逃した面白い出来事をうまく描いてくれているんだな。だって僕も綱引きをしたけど、「オーエスってなんや?」なんて思っても見なかったし。
こういうのがセンスなのかと。ふと思ったりしたり。高校生活の入学から卒業までを描いただけの作品だけど、そこには共感できるものがあるんですな。こういう生活って、ひとつの理想ではないかと思ったりする。
自分の娘が(いたとして)こういうところで、こういう仲間と3年間過ごしてくれたらいいなと思ったりした。
そういう意味である意味桃源郷を描いた作品です。