僕の家の前には駄菓子屋があった。正確に言うと、ぼくのじいちゃんが仕事を退職後趣味で始めた駄菓子屋だ。町内の小中学生くらいしか来なかったからもうけはあまりなかったんだろう。実際いい加減で僕が店番をしたこともあるくらいだ。小学校低学年のガキに店番を任すっていうのもどうかと思うがふつうに引き受けていた僕も僕だ。で、お客さんなんか当然友達。「いらっしゃーい」とかいってたな。あとはコロコロ読んだりしてた。さすがにお菓子を食べたり、プラモを勝手につくってたらおこられたんでそれはなしだったけど。まぁそんなわけで店番をしてたんだけど、駄菓子屋なのに店の前に一台、ゲームが置いてあった。ギャラクシアンのバッタモンみたいなやつだ。3機合体したら強くなる、ミサイル発射数が増える、みたいなのだ。それを延々プレイしていたのを思い出す。さすがに子供ながら詰んないのは解った。敵の動きがあまりにフェイクで玉はあたらない、一発打ったら次の発射までまたないといけない、などなど、50円で出来たのが唯一の救いかもしれない。
それからしばらくしてファミコンがはやりだした。三つ上の兄ちゃんとこに遊びに行ったときにやったゲームがナムコのギャラクシアン。これは衝撃だったね。暗い宇宙空間に流れる色とりどりの美しい星。その画面の中でインベーダーたちがヘンタイを組んでいる。よける!打つ!よける!!撃つ!・・・ファミコンのコントローラーは操縦席のコンソールだったし、テレビ画面は宇宙空間だった。そんなことをいうと相当変なやつに思われるかもしれないが当時の子供たちにとってはそれが実感じゃなかったろうかと思う。なによりバッタモンをしていたから面白さが違うと比較できるもん。それからゼビウスに衝撃を受けた。それからスターソルジャー・・・・
そんな感じなのです。