ここしばらく書けてなかったのは、いろいろ詰まりすぎてたのも一因だった。
先月末はアダルトモデルパーティーに参加するためにラスベガスに行き、ラスベガス滞在中はパーティー以外にもエスコートの仕事を何件か入れたからバタバタと深夜便でニューヨークへ戻り、その後、ハートフォードから完全撤退の引越しを数回に分けてしたりとか、
そうこうしてたら遠方出張でワシントンD.C.に行ったりしてたから、気づいたら最終面接前日になってたのが、昨日の話。
以前に書いたけど、僕は今アメリカ人になろうとしてて、
その申し込みの最終手続きが去年の後半に完了したのだけど、いわゆる審査待ち状態で、
最終面接の日程の通知が届いたのが先月のこと。
この面接で落ちると、これまでのいろんなことが華麗におじゃんになるのだった。
僕のこれまでの人生の中で、それなりにというかけっこうというか、かなり大切な日になるはずなのだけど、バタバタしてるうちに前日になった。。
とはいえ、このことはもちろん想定していて、コロナ禍中は国外に出るのが難しかったから、アメリカ国内の都市をまわってみたり、ミュージアムが無料の日に地元の小さなミュージアムからボストンやシカゴといった大都市の有名なミュージアムまで、手当たり次第にめぐってみたりしたなかで、
なるほどこれがアメリカで一番長いミシシッピリバーかぁ、とか、
カナダの国境まで7時間かけてドライブして、
なるほどバーモント州はカナダに接してるのかぁ、とか、
ニューオーリンズに行ってフレンチクォーターと呼ばれる地域を歩き、
なるほどニューオーリンズはもともとフランス領で、1800年代初頭にアメリカがフランスから買ったのかぁ、とか、
同じくニューオーリンズのWorld War II Museumに行って、戦争の歴史に触れたりとか、
ロサンゼルスのJapanese American National Museumにも足を運んだし、
そこで知ったマンザナーという太平洋戦争時代の日系人強制収容所にもラスベガスからレンタカーを借りて砂漠を5時間爆走して訪ねたりもした。
そんな感じで、アメリカ人になるための面接の中で実施されるアメリカの文化や歴史や地理に関する100問テストに関しては、ガッツリじゃないけれどなんとなく理解を深めてたつもりだったのだ。
とはいえ、いざ試験本番となると、うろ覚えの知識じゃダメだから、一言一句正確に答えられないといけない。
しかも、選択問題じゃなく口頭試問なので、面接官の質問を正確にリスニングして、即答しなければならないのだ。
そういうわけで、さすがに数日前には、ちょっとちゃんとやんなきゃヤバいんやん?って気になってきたから、ワシントンD.C.出張の行き帰りのアムトラックの中で、超絶集中モードで一気に頭に入れたのだった。
行きは睡眠学習になったけど、帰りの3時間弱の車内では一睡もせずに、けっこう集中できたからよかった。
そして、あれよあれよと前日になったのだった。
それが昨日。
テスト内容は、歴史・地理・公民の100問と、英語のリーディングとディクテーション。
あとは、入国審査やビザ面接で聞かれるような「あなたはこれまでに逮捕されたことがありますか?」的なやつ。
これは、
Have you ever〜?と聞かれたらNo!
Do you〜?と聞かれたらYes!
と答えれば基本的にはいいはずで、
その理由は単純で、
人間には過去と現在と未来しかないわけで、
その人を知るにはつまり過去と現在と未来を聞けばいいわけで、
もっと正確に時間軸を取るならば、
ちょうどたった今、というのは、たとえば「今電車乗ったよ」と言った時点で乗ったのはすでに過去になっているし、「ごはん炊こうっと」というのは現在に見せかけて未来のことなわけで、
つまるところ人間の存在を規定するのは過去と未来しかないことになる。
面接はその目の前の人が一体なに者やねん?を面接官は知りたいわけで、だとしたら過去と未来を聞くわけで、
Have you ever〜?の質問は過去を尋ねていて、
Do you〜?は未来を尋ねているわけだから、
言い換えると、
Have you ever〜?は減点式の質問で、
Do you〜?は加点式の質問。
ようするに、過去にやらかしたことを発見したら減点だし、未来に国へ協力する意思を伝えたら加点になる、、というわけだと思う。
なので、条件反射的にNoとYesを使い分ければいいと思ってたからあまり深く考えてなかったんだけど、
日を跨いだ頃に、大変な事実を知ることになる笑
それは、100の質問をYouTubeでおさらいして、さぁそろそろ寝るかなと思ってたころのこと。
リコメンドで連続再生された動画で、Yes/Noクエスチョンの重要単語が出てきたんよ
なんでそんなのがあったのかと言うと、Yes/Noクエスチョンはちゃんと理解せずに答えてもなんとなくそれっぽくなっちゃう可能性があるから、面接官はちゃんと理解してるのかを確認するために、ランダムに単語の意味を質問してくるらしい。
で、それを知って慌てて単語を確認したんだけど、その単語が法律用語ばっかりで、めちゃめちゃ難しいのよ
たとえば、
執行猶予
拷問
迫害
強制収容所
保護観察
被後見人
重婚
離婚した元配偶者への送金
仮釈放
勾留
など。。
この単語の意味を聞かれて、英語で言い換えないといけないらしいから、これって100の質問とかディクテーションやスピーキングよりはるかに難しいやん
並んでる単語も、TOEIC830点以上レベルくらいのやつがズラリで、適当にYes/Noと言ってるだけじゃダメらしい
というわけで、そろそろ寝るかぁ、から一転して、寝てる場合じゃなくなったので、そこからYouTubeを鬼再生して確認したのだった
テストはその日の午後。そのまま朝方になったから、さすがに一睡もしないのはかえってよくないから、ちょっと寝ようかと思ったんだけど、このタイミングで寝たとして、寝過ごす絵面が頭をよぎったのだった。
いや、落ちるにしても寝過ごすとかシャレになんないから、とりあえず現場には行こう
ということで、そのままシャワーも浴びずに始発電車に乗るため部屋を出たのだった
まだ夜明け前のハーレムを、イヤホンをつけてYouTubeを鬼再生しながら歩き、始発に乗った。
———
試験会場は、引越し前にアプライしてたから引越し後の今の自宅から片道3時間のおなじみハートフォード
もう何回往復しただろうかという見慣れた景色を車窓に眺めながら、ここで一眠りしとかないと向こう着いたら外で眠るわけにもいかないからと、寝ることにした。
記憶は睡眠時に整理されるから、テストでいい結果を出したければ徹夜じゃなくて少しでも寝てから臨むことは超重要。
元塾講師としては、これまでたくさんの受験生と仕事で関わってきたから、寝るのがいかに大切かはほぼ定説なので、気持ちを切り替えて寝ることにしたのだった。
目を覚ましたときにはすっかり外は明るくなっていて、一回乗り換えをして目的地に到着したのが午前9時すぎ。
そこから自習場所を探したのだけど、ハートフォードのダウンタウンにあるマリオットの1階にスタバが入ってるらしく、座席はホテルのロビーと兼用になってるから広々としてて快適なのだとGoogleレビューに書かれていた
そこへ向かうと案の定、ソファーが並ぶ余裕のある座席に、客はほぼおらず、ここなら何時間いても大丈夫そう。
パニーニとブラックコーヒーをゲットし、ふたたびYouTubeをひたすら鬼再生したのだった
ただ、YouTubeは次々に関連動画がリコメンドされるから、ようやくひとつの動画の単語を総ざらいしたかと思うと、また別の動画で新しい単語が出てくる。
だけどこんなときは、また受験の定石で、直前は新しい問題を解かずに、これまでやってきた問題集の解き慣れた問題を再確認すべき
たとえば受験の場合、問題集も分厚いほうがなんとなく安心感があって書店で選びがちだけど、ほんとは一番薄い問題集を一冊買って、それをひたすら繰り返して完璧にしたほうが効果的、というのはたぶん合ってると思う
僕も講師時代にそう伝えてきたし。
というわけで、僕も今朝、いろんな動画が次々再生されるけど、いまさら新しいの見たところで知らない単語に出会って不安にあるだけだから、
最後の5時間くらいはすでに見た動画を2倍速にしてできるだけ何度もリピートした。
そして、迫る時刻はアポイントメントの30分前。
遅れては本末転倒なので、現場に行ったのだった。
入り口を入ると、まずはセキュリティーチェック
大丈夫。
今日はゴムもローションもカバンに入れてない。
ProstitutionはよくあるYes/Noクエスチョンで弾かれる定番の質問事項だから、僕は髪もセットせず、BBクリームも塗らず、コンタクトのディファインも着けず、メガネをかけて臨んだのだ。
なら、大丈夫。
こうして、お役所ならではの厳かな雰囲気漂う試験会場に、定刻の30分前に到着したのだった。。
そして、事件は、ここからだった。。。
この先の話はちょっと長くなるので、また次の記事で書きたいと思うよ。。