小雪交じりの凍てついた朝であった。

今朝は心なしか体が重く感じられたが時間も押していたので走って出勤した。

だんだんに体が軽くなったので会社構内まで走っていたら、また…『走らないでください!』と叱られた。

気持ちよく走っていた気持ちが、とたんに殺がれた。

一瞬にして落ち込んだ。

気持ちが沈んでいた。

会社の中での自分を象徴しているような事件に思えた。

沈没状態で、朝一の精神的な状態は極めて悪くなった。

今日はきっと良い仕事が出来ない気がした。

今日は滑るほどの道でも無かった気がした。

ただの嫌がらせとも思えた。

そんな気持ちで午前中、沈みがちであった。

誰とも話したくなかった。

10時過ぎ、工場内を歩いていると偶然、同じスポーツジムに通う若者に遭遇した。

先日、若者に勧められたスタジオに、はまった事、とっても気分爽快になった事を告げてお礼を言った。

『そうでしょ~…』と嬉しそうに格闘技のポーズを真似して見せた若者は、そんな自分の行動とポーズに照れて赤くなった。

若いなあぁぁぁ…とほのぼのと見惚れている自分と赤面の若者を、斜め3m上空から客観的に見つめている自分が居る。

そんなことで少しだけ…元気が出てきた自分の単純さを想った。