サイトワールドへ行ってきました その2 | 脳性麻痺の身体障害者・やぎちゃんのブログ~チャレンジド☆チェンジ@茨城県古河市

脳性麻痺の身体障害者・やぎちゃんのブログ~チャレンジド☆チェンジ@茨城県古河市

茨城県古河市在住のやぎちゃんです。出生時仮死による脳性麻痺の身体障害者です。情報を集めるのが苦手な人が情報を得られるように、このブログでは障害者福祉やデジタルアクセシビリティ、バリアフリーに関する情報を発信しています。

こんばんは、yagichanです。

サイトワールドでは、機器展示のほかに

体験発表や講演会なども行われました。

11月2日に行ったので、こちらに参加してきました。
 

やさしくトーク「障害者差別解消法とは」では、

大胡田 誠 弁護士による法律の解説と今後に期待することをご自身の体験を交えてお話しされました。

大胡田弁護士は全盲、奥様は弱視で盲導犬使用者だそうです。

こんなことを聴いてきました。

・某コーヒーチェーン店で盲導犬の入店を拒否をされたことがある。

・ニューヨークよりも日本の方が、物理的なバリアフリーは進んでいる。

・移動中などに他人にケガをさせてしまったり、物を壊してしまった時のために
個人賠償責任保険に加入しておいた方がいい。
視覚障害のある人が歩行中、誤って白杖を他人の足に当て、ケガをさせてしまい、損害賠償を求められた裁判が実際にあったそうです。

・障害者差別解消法は、障害のある人とない人との対話するテーブルができただけ。トンネルを掘るように、これからの双方の働きが重要になる。

・障害者差別解消法を社会へ出て行くための道具にしてほしい。

とても感慨深いことばかりでした。

ユニバーサルデザインやバリアフリー化が進み、以前から比べると

障害のある人の暮らしは良くなってきたと思えますが、

まだまだ差別や偏見は無くなっていないのかもしれませんね。

私自身も社会生活の中で、直接的差別を受けたことは少ないものの、

上から目線で話しかけられることは時々あります。

悔しく思う頃もありましたが、最近は聞き流すことが増えました。

また逆に、

「まだまだこの世の中、捨てたもんじゃないな!」

と思うことも沢山あります。

「障害者差別解消法」が施行されたからと言って、急に差別や偏見が全部無くなることはないかもしれませんが、

障害のあるなしに関わらず、地域で暮らすすべての人たちがいつでも対話できるような社会をつくることが

差別や偏見を無くすことにも繋がるような気がします。

 

やさしくトーク「ITをわたしはこのように」では、

毎日新聞デジタルメディア局の岩下恭士さんのお話しでした。

視覚と肢体不自由の障害のある岩下さんは、

毎日JPユニバーサロンというサイトの編集者でもあり、

ご自身が使われているiPhoneやらくらくスマートフォンプレミアムの

実演を交えてお話しされました。

その内容は

・初めのらくらくスマートフォンでは、音声読み上げ機能が全く使えなかったが、
プレミアムになって、格段に良くなり使いやすくなった。

・なぜ事業者は、音声読み上げ機能のことをメディアなどでPRしないのか?

・iPad発売日にApple Storeに買いに行ったら、メディアの人に「視覚障害があっても使えるのですか」とインタビューされたことがある。

・障害者用に開発された支援機器はシンプルで使いやすいが、デザインや拡張性のことも考えてほしい。

・視覚障害者専用ではなく、誰もが使っているものを使えるようにすることが大切であり、そういった面では、VoiceOver(スクリーンリーダー)が標準搭載されているiPhoneやiPadはとても優れている。


岩下さんのお話しを聴いて感じたことは、

ICT(情報コミュニケーション技術)の利活用によって、

障害のある人の生活の質は良くはなってきているけれど、

まだまだ、障害のある人が求めていることと

開発や販売をする側の考えとの間には、

ミスマッチが生じているということ。

残念ですね。

こうしたミスマッチをなくしていくためには、

開発や販売者だけでなく、当事者や家族のほか、

主婦や学生といった第三者も参画できるような

仕組みがあると良いのかもしれません。

そんな主婦や学生など、普段福祉や医療等に携わっていない人にも

このブログを読んで、少しでも関心を持ってくれる人が、

一人でも増えたら嬉しいです。

今日もブログを見ていただき、ありがとうございました。

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