拙ブログに迷い込む検索ワードで常にTop3に入るVonarm。

ま、「ロッド何にしよっかなぁ~♪」って状態の人には気になるわな。

詳しいことは御大のwebに譲るとして、昨日も書いたようにちょうどVonarm69のシェイクダウンを終えたとこなのでその印象を。


でだ、Vonarm69を語る上で、どうしても避けて通れないのがVonarm73。

ちと今回はそっから。

前にもちょろっと書いた記憶があるが、ま、Vonarm69のインプレッションを記す上で避けて通れないので…


結局印象は変わらない。

「良い素材と、良いロッドビルダーと、良いコンセプターが揃って偶然出来上がったロッド」

以上。


ってんじゃ色気がないんでもう少し。

先ず、良い素材。

今でこそ良く目にするようになった40tカーボンの表記。

実際のところ、市井に出ている40tカーボンの表記はr#%d‘=%px?!*”¥な感じらしいが(すまん、一個人が検証なしに書いて良いことでもないんで…ま、宣伝の為の40tとでも解釈してくれ)、当時から堂々とフツーのシーバスアングラーに無縁な「40t」を謳っていたロッド。

じゃ、40tだとナニが凄いのよ?ってことになるが、主に感度・反発力・軽さってとこでしょうか?

その代償として、衝撃への耐久性を失うこととなる。

コンセプターとロッドビルダーはそれをどう解決したか…太くしたんですね、単純。

クルマのモノコックにアルミ材を用いるものが多くなってきたけど、それと同じロジック。


結果どうなるか…強くなるんですね。シーバスロッドとしては異常に。

ところが、テーパー設定の絶妙さと、有り余る感度でそれを強く感じさせない。

ま、トルクが掛かった時のサカナへのプレッシャーはハンパじゃないだろうけど…無意識にひたすらサカナが寄って来る感じって言えば分かり易いかな?

おまけにその強さが1 1/2ozの”プラグ”を振り抜ける、2ozの”プラグ”をキャスト出来るってジャンキー向けの特性も兼ね備えることも可能とした(ま、コンセプターの目的にそれが含まれていたらしいけど…むしろそっちが原点?)。


次に、良いロッドビルダー。

うん、Ripple製。それだけ。

別に宣伝する気はないけど、あの技術をあの値段で出せるトコはたぶんないでしょう。

ま、今は他社でも技術的には可能かもしれないけど、企画の段階でボツだろうね。

当時はRippleさんにもコンセプターの要求は「無謀」に思えたらしいけど、そのワガママに応えて作ってみたら…

今のRippleさんの高弾性・高感度に傾斜するラインナップを見ても、その先駆けとなったVonarm73をどう評価しているかは想像できるかと。


最後に、良いコンセプター。

詰まるところ、この釣りを愉しむためには、そして有利に展開するためには何よりも感度が必要と判断し、40tカーボン材を選択。

そして、強くなり過ぎたロッドに素直なテーパーを与える。

ファイトする時、ロッドがどれだけアングラーの意志に応えられるかは、アングラーの脳内に出来るだけリンクしたテーパーを作ることが出来るか次第。曲がれば曲がるだけパワーが沸き起こる、モデラードテーパーを有していることがキモチ良くファイトする為の必要条件。

そして高弾性の材、素直なテーパーがこのロッドの大きな魅力のひとつである圧倒的な飛距離を生み出すこととなる。


結果、比類なき感度、卓越した飛距離、漲るパワー、素直故にイージーな操作性、そしてそれらを背景とする気持ち良さをアングラーに与えることが出来るロッドが出来上がる。


確かに7.3ftのワンピースは長い。

でも、だからこそあのテーパーが可能。

そしてそのプライスタグも一見フレンドリーではない。

じゃ、ヨソにそれが出来るの?そしていくらのプライスタグが付くと思う?


個人的には代えの効かないロッドだと思うし、実際付き合いのあるユーザーはみんなそう思ってる。

「何これ!?」「スゲぇ!」ってリアクションは目にするけど、「これより良い」ってロッドの話は聞かないね。


キャストにコツは要るでしょう。

有り余る情報量を処理しきれないこともあるでしょう。

今までのロッドとあまりにも違い過ぎて戸惑うこともあるでしょう。

でも、こんな刺激的なブツはありません。


購入を悩み、拙ブログに迷い込んだそこのあなた。

快楽はすぐそこにあります。