とここまで書いていたら、地方紙に面白い記事がでていた。


「遍路のクリ持ち去りやめて」、という見出しで、65歳の主婦のご意見である。

引用する。


私の家の下は遍路道で、よく団体の方がバスを降りて歩く。9月末のこと、団体客が通りかかり「クリが落ちている」とうれしそうに拾い始め、中にはクリ園に入って、錫杖で枝をたたいてクリを落とし、持ち帰る人もいた・・・(略)。

近所の人なら、道に落ちているクリだって絶対に持ち去らない。栽培したクリが道に転がっているわけだ。

私は別の形でお接待をしている・・・(略)。遍路には行けないが気持ちは一緒に回らせていただくという考えから、そうしている。

山間部にも暮らしがある。一見、天然に見える果実にも持ち主がいる。わが家が味わった悲しい思いは、ほかの農林業の方も体験しているのではないか。全国から遍路のお客を受け入れている観光会社や先達さんには、お遍路さんへの指導をお願いしたい。


というものであった。


首尾よく、四国遍路が世界遺産に登録されると、観光客は増えると思われる。それ対する備えは出来ているのか、と問いたい。

もっと宗教色を強める必要はないのか、観光客の所為ばかりにする訳にはいかないと思うが・・・。