おでん嫌いが唸るおでん屋
医者の受付で、診察券でなく、ネコカフェのポイントカードを出して笑われたザビエルです(^^ゞ ニャ
昼はまあそんな感じ(どんな感じだよ)。
夜は、ドームさん、kikuchyさん、オイラの「アラフィフ3バカトリオ」で打ち合わせ(^^ゞ
途中から、kazchanも合流。
まあ、打ち合わせは10分。んで、飲み会。
場所は、霞町の某おでん屋。
だいたい今日の話は霞町と言われてピンと来ない人には、少し不快かもしれんが、まあなんにせよいろんな意味で素晴らしい店だった。
決して気取った店ではないが、安くはない(一応、オイラでも自分の分くらいは払えるが)。
イチゲンさんおことわり。
某元首相他、著名人が顔を出したりもするらしい。
さすがドームさん、よくこういう店を知ってるな、という感じだが、ドームさんはドームさんでオイラを恐れてるらしく、ヘタな店に連れていけないと思ってるらしい(笑)
そんな大層なもんじゃないんですがね(^^ゞ
さて、それで笑っちゃうのだが、タイトルに書いたようにオイラはおでんが苦手である。
なんで苦手かと言うと、マズイ素材を煮込んで味わからなくして食わせる、という根性が気に入らないのかもしれない(笑)
まあ、今日は痛風注意報がギリギリ感だったので、まあそれならそれで、あまり食べないし、飲まなくて済むからOK牧場、という構えだった。
しかし、そんなオイラの甘い目論見は、一瞬で吹き飛ばされた。
まず、ビールをつぐ、ビールグラスが違う。
「ああ、ここはちゃんとした店だな」と、それだけで思わされる。
お通しも生ガキやそら豆など、どれも美味。
前半戦の店の勝負手は「♂ししゃも」。
ドームさんに語らせると、北海道鵡川のシシャモしか「ししゃも」と呼んではいけないらしい(^^ゞ
それはともかく、巨大で身がたっぷり詰まったシシャモ、恐るべし。
後半戦はおでん。
透き通ったお出汁はしっかりした味なのだが、ナニゲに味わってしまうと薄味。
ただ、煮込んでごまかすおでんが嫌いなオイラからすると、これなら食べられる。
ともかく、食材の味を最大限に引き出すおでんなのである。
「やっぱり、東京のおでんは、スジだよね」などと知ったようなことを言うと、おかみさんもチャキっとした東京弁で同調してくれた。
ちなみにスジというのは、魚のすり身である。
牛すじが東京のおでんに入ってるわけがない。
こんにゃく、男爵いもなどの定番も美味かったが、変わりダネも。
白子のおでん。もはや、おでんじゃないな(笑)
誰かが言ってたが、「お店の格はトイレでわかる」。
狭い店の狭いトイレだが、目の前に置かれた生花の立派なこと。
席に戻ると、別のお客さんが入ってきた。
「いらっしゃいまし」
おかみさんの言葉遣いは東京弁である(標準語ではない。江戸弁でもない)。
「あれ?身延(山梨)のご出身とおっしゃってたのに、見事な東京弁ですね」と言うと、
「19で出てきて○十年もいりゃあね」と返ってくる。
もちろん、身延の話なんかも盛り上がる。「ら言葉」とか「さららほうさら」とかそんな話もする。
東京がエラいってんじゃなくて、自分のクニや住んでる処を誇りに思う。そういう感性がここには溢れてる。それがオイラには大変気持ちがいい。
大将も頑固な雰囲気と気さくな雰囲気が程よく混ざっている。
余計な口出しはしないが、「燗、つけすぎてないか?」などと、要所で声をかける。
だいたいホープと菊正宗を愛してるってところで、どんな人かわかる(笑)
ザビ家は昔は目黒の割烹だったが、女将さんには祖母を、大将にはザビパパとの共通性を感じるのだ。
そのままの東京の昭和がここにはある。
シメは納豆ご飯。
もちろん、藁にジカに入った納豆である。
軽く1膳いただいたが、ホントはドンブリで食いたいぞ(笑)
まごうことなきおでん屋だったが、あまりにも一般のおでんと違っている。
むしろ、どうでもいい素材を煮込んでごまかして安く食わせるのが本来のおでんではないのか。
この店は明らかに「料理屋」の領域に入っているので、なんか違う呼称で呼びたいのだが、どうにも「おでん屋」以外良い名前が思い浮かばない。
非常にいい体験だった。
ドームさん、ありがとう。
χανι@69.6k