ROSSOのマブダチ闘病の記録-P1000414.jpg

写真は沖縄・備瀬のフクギ並木。7月末に行った沖縄は本当に涼しかった。猛暑続きの今年の夏。お盆を過ぎても涼しくなる気配はない…。

今年のお盆は3月に亡くなった祖母の「新盆」。亡くなった人を弔う一連の行事は「新盆」まで続く。とりわけ母の実家のある地域では「新盆」を取り仕切るのは、葬儀や法事を取り仕切るよりもはるかに大仕事であったりする。孫である私も13日・14日の2日間、早朝から目一杯お手伝いしてお客さまをもてなし、16日の「盆送り」を終えるまで忙しい日々であった。

どれくらい来るかわからないお客さまに対して飲み物・食べ物・引き出物を用意する。早朝からのお客さまにはお茶菓子と果物やおつけもの、お昼が近くなったら軽い食事を数種類(オードブルやいなり寿司・巻き寿司、うどんや汁物など)、お酒やジュースは常に飲みごろに冷やして…という具合に気を配り、300人近くの次々にいらっしゃるお客さまのお相手をするのだ。準備からのあれこれを考えると本当に大変な行事である。

こんな風習はいつまで続くのだろうか?とは思うものの、提灯や祭壇を飾り付けたり、久しぶりに会う親戚たちと一緒に昔話を交わしながら過ごす時間は、「お盆」独特の空気、あのお線香の煙りと香りに包まれた広い座敷の雰囲気とともに子どもの時からしっかりと記憶に刻まれていてなかなか捨てがたいものである。

「お盆」というのは、帰ってきたご先祖さま、自分の命につながる人たちへの「祈り」に包まれた数日間。「お墓を守る」とか「跡取り」とかあまりピンとこないことの方が多いけど、時代とともに形は変わってきたにせよ、ずっと受け継がれてきた理由はわかるような気がする。

日本中には地域によってさまざまな「お盆」の在り方があるのだろう。それらの一つひとつに長い時間をかけて受け継がれてきた人々の「思い」がある。