映画「ブルージャスミン | ソフィアの森の「人生は、エンタテインメントだ!」

ソフィアの森の「人生は、エンタテインメントだ!」

音楽が好きで、映画が好きで始めたブログですが、広告会社退職後「ビジネスの教訓は、すべて音楽業界に学んだ」を掲載しました。

公開が待ち遠しく、何としても公開初日に観たくて昨日の夜自宅近くの湘南テラスモール(109シネマズ)に行きました。こういう時に歩いて行ける映画館が近くにあるとよいですね。
期待通り、大満足!
恋も人生の挫折も味わった大人であるからこそ、いや大人でなければこの作品の良さは分からないでしょう。それだけ大人の魅力満載でした。
ニューヨークでセレブな生活を送っていたジャスミン(ケイト・ブランシェット)は、夫が不正な蓄財により司法に逮捕されことにより自らも連帯責任で無一文に。セレブな生活は一変し、住む家もない状態に。そこでジャスミンはサンフランシスコに住む同じ里親の下で育った妹ジンジャーの家に転がり込む。ジャスミンから見ればジンジャーは人生の負け犬だ。妹に世話になっていながらかつてのセレブの生活が忘れられないジャスミンは妹に、そして妹のパートナーに辛くあたる。
現在の悲惨なジャスミンとかつて栄華を誇った過去のジャスミンとの対比が鮮やかな上、それを演じるケイト・ブランシェットの上手さ。そこにウディ・アレンが作り出す会話の妙が絡んでくる。もう何も言うことないほど
素敵な映画でした!
ジャネットというダサイ名前をジャスミンという優雅な名前に変え、ニューヨーク社交界の華となったジャスミンだけにサンフランシスコでの貧乏くさい生活は耐えられない。だから徐々に神経が壊れてゆく。作品にはジャスミンが大好きなジャズの名曲「ブルー・ムーン」が度々登場してくるが、タイトルのブルーは、まさにこの曲の歌詞にある淋しさにつながる憂鬱となってジャスミンを形容する。この憂鬱が最後のシーンに結実する。
個人的には、今のところ今年一番の作品です。