4月7日まで東京国立博物館で開催されている「「飛騨の円空」展を見に行きました。
5日(金)の閉館ぎりぎりでしたが、何しろ7日で終わってしまうのですから必死でした。
福岡の某テレビ局東京支社で行われる恒例の「感謝の夕べ」に真っ先に伺い、そそくさと明太子ご飯ともつ鍋を頂き、上野に向かったのです。
凄い混雑でした。
外国人も多いな~。
で、肝心の円空展の感想は・・・・・・・・・・・・
円空作と言われる仏様46体を一堂に展示したものですが、どれもが荒削り、素朴でありながら、野性味を備えた不思議な仏像ばかりでした。
観音様も沢山ありましたが、私は金剛力士像や不動明王像など猛々しい仏様を彫った作品に心惹かれました。
中でも、下半身が朽ち果てた金剛力士(仁王)像は、まさに円空が旅先で見つけた老木に梯子をかけて彫っている姿が甦るような作品でした。
実際、こんな絵が残されています。
このようにして彫られた作品がこの金剛力士像です。
いずれの作品も表情がとても個性的です。
こんな表情の仏像はかつて見たことがありません。
まさに円空が漂泊の僧と言われるほど全国各地を放浪し、様々な人と出会い、喜びも悲しみも飲み込んだ彼の人生そのままのような気がします。
円空は江戸時代美濃に生まれ、その後全国各地、何と北海道松前まで行き、旅の先々で宿を借り、お布施を受けたお礼に仏像を彫ったものと思われます。
その数12万体と言われていますが、現存するのは約5350体とのことです。
ものすごい数ですね~
毎日を忙しく過ごし、嫌なことや、思い通りにならないことが多くても、こうして仏像の前でしばらく佇むだけでも心が落ち着きます。
人間の悩みや苦しさを一手に引き受けてくれる、いや人間の悩みなんで大したことはないと諭されているような気持になります。
仏像と静かに対峙することの清々しさを久々に感じた展示会でした。