追い続けるのは難しいのに、諦めるのは簡単なのが・・・・・・・
とにかく今年の高校野球は面白かった。
ハラハラドキドキ・・・・・・・最後の最後まで分からない試合が多かったせいか、かつてこれほど熱心に見たことはない。
将来プロ野球で活躍するだろうと思われるようなスラッガー予備軍や好投手も多かった。
日大三高と光星学院の決勝戦は、私だけではないと思うが、東北勢で唯一残った光星学院を応援した人は多かったと思う。
それでも立派な準優勝だ。
胸を張って帰ればよい。
しかし、日ハムのダルビッシュ、巨人の坂本、ヤクルトの由規等最近の好選手は東北の高校出身者が多いというのに、いまだ甲子園で東北勢の優勝がないというのは何故だろう?
おまけに巨人の坂本は青森の光星学院の出身だ
高校野球だけではないが、「一生懸命」とか「ひたむき」とか「あきらめない」という言葉はスポーツに良く似合う。
いまや「なでしこ」のお陰で、何かにつけて「あきらめない」を口にする人が増えた。
私は運動オンチで、ゴルフを除けば特定のスポーツ競技をやることはないが、観戦するのは大好きだ。
何故ならスポーツの好試合からは学ぶことや教訓になることが多いからだ。
甲子園の土を踏むために高校球児たちは3年近く、苦しい練習に耐えて、耐えて、耐え抜く。
強豪校になれば、親元を離れ合宿住まいとなり、朝5時に起きての朝練は日常となる。
彼らにとって甲子園に行くことは掛け替えのない夢だから、どんない辛い練習でも耐えることができるのだろう。
その夢を実現することは非常に難ししいけれど、あきらめずに頑張ることができるのは、その夢が何物にも代えがたい大きな価値を持っているからだ。
夢を追い続けることは難しいのに、夢を諦めることは何と簡単なことだろう。
最近大きな夢を語るビジネスマンに出会うことが少なくなった。
夢を語る人はいるのだが、あまりにも小さい。
それが夢と言えるのかどうかも分らない。
自分のような年齢になると「先入観」や「目先の採算」という夢を潰しやすい条件を考えることが先行してしまい、これはこれで危険な兆候だと自分自身を諌めている。
子供の頃、オーケストラの指揮者や映画監督になりたいと思った夢はどこにいってしまったのか。
「強い夢は叶う」と書かれたサイン色紙を「さだまさし」さんにもらったのは、30年以上も前のことだが、私の夢は強くなかったのだろう。
そんなことを考えながら高校野球を見て過ごした夏休みも終わった。
並行して読んだ池井戸潤さんの「下町ロケット」は、高校野球と共に、夢を追うことの大切さを思い出させてくれた。
この本は面白かったし、夏バテで弱っていた私の心をチョッピリ元気にしてくれたと思う。
池井戸さんの他の作品も読んでみよう。
スティーブ・ジョブズは言った。
「製品を売るな、夢を売れ」と。
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